第7話
「・・・」
電流が止まる。
痛かった。本当に痛かった。
「ご主人様、また庇っていただきありがとうございます」
「いや、全部庇った訳じゃないよ。真川さんの方が痛かったでしょ」
「・・・そうですけど、」
「とりあえず、ご飯食べようか」
「あ、ありがとうございます。」
そして俺はご飯を作る。
「・・・美味しいです。」
「良かった」
ーーーーーーーーー
「真川さんは家のこと聞いてる??」
「いえ、説明も無くここに連れて来られました。」
「じゃあ電話貸すから、家に電話かけな。」
「・・・ありがとうございます!!」
そして俺は電話を貸すが
「嘘でしょ」
・・・!!
一瞬ビビったが、どうやら俺に向けた訳じゃないから電流は無いようだ。
「どうして、どうしてなの!!間違ってない」
「どうしたの真川さん」
「繋がらない・・・っ!!」
真川さんは取り乱してる。
「痛っ!!」「いたっ!!」
ーーーーーー
何度もかけるが「お掛けになった電話番号は使われておりません」となってしまう。
家だけじゃなく、父親、母親、お姉さんまで全部だった。俺も妹に掛けたが繋がらなかった。
「嘘でしょ、嘘でしょ!」
真川さんはまた泣いてしまう
「・・・」
かける言葉が見つからない。優しい言葉をかけてあげたい、けど思いつかない。
「・・・酷い、酷すぎる」
その後も真川さんは泣き続けた。
ーーーーーー
「真川さん、」
「何でしょうか?ご主人様??」
「明日、真川さんの家に行ってみようか」
「いいんですか??」
「うん、俺も一緒で良ければだけど」
「いいです!!ありがとうございます!!」
奴隷は主人から一定以上の距離をとることは許されない。その為こうやって一緒に行動する必要がある。
「とりあえず、俺、風呂沸かすから」
「ありがとうございます。」
ーーーーーーー
真川視点
今日は本当に人生一辛い日だった。
まさかあんなインキャやろうの奴隷になるとは思わなかった。
最悪だった。クラスで一番、主人になって欲しくない人だと思ってた。
だけど、その後のことを思い出す。
「当たりとは思わないけど、本当に嫌なやつじゃなくて良かった」
本当に嫌なやつは私だったんだな。
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主人公 優視点
「とりあえずこれ使って」
俺は妹のパジャマを出す。
「ありがとうございます」
ーーーーーーーー
「ベットを使って、俺はソファーで寝るから」
「ありがとうございます。」
「おやすみなさい。真川さん」
「おやすみなさい。」
だが、二人とも全く眠れなかった。これからの不安と家族の心配、真川は学校のクラスメイトのことも心配していた。
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