第20話 久しぶりの帰宅

さて、俺は進捗報告もかねて魔王城へ一時帰宅している。


「おお、プリム。

 長く家を空けてしまってすまない。」


「いいえ、そんな!

 確かに寂しいですが、ラル様は私たちのために一生懸命に働いてくれているのです!

 ですから気になさらないでください。

 夫の昇進を喜ばない妻がどこにいましょうか!」


「今夜は好きなだけ抱かせてもらうぞ。

 長旅のせいで、俺にはプリムの愛が不足しているのだ。

 よろしく頼むぞ。」


「はい、ラル様♡」


「やや、父上。

 スライチロウにございます。

 長旅、お疲れ様でございます。

 して、試験のほうはいかがでしたか?」


「おお、スライチロウ。

 一層たくましくなっているな。

 訓練を怠っていないのだな。

 ああ、試験はうまくやったさ。

 このジェラルド、伊達に魔王軍軍師をやっていないさ。」


「さすがは父上。

 より一層のご活躍、敬服いたします。」


「魔王ベルに長旅の報告をせねばならん、ではな。」


「はっ、父上。」


俺はスライム一家への挨拶もそこそこに魔王ベルのもとへ向かった。


「おうジェラルドよ。

 アブソルティア学園の入学試験、ご苦労じゃったの。

 その顔つきからして、うまくいったのじゃな?」


「ああ、ベル。

 特に難なくやったさ。

 次は入学だ。

 そのあとにまずは大学の図書室を調べてみようと思う。」


「そうか。

 そうじゃな、図書室から調べるのも良かろう。

 じゃが、おそらくそこにはない。

 何か厳重な結界が仕掛けられているところにこそ、わしの欲する文書があるはずじゃ。」


「たしかに、魔王の力を封印するほどの力を秘めた文書だ。

 それはそれは厳重な場所にかくまわれているのだろう。

 普通の学生が使用できる図書館にあるはずもない。

 しかし、何かを紐解く書物が見つかるかもしれない。

 ひとまずは図書室から探してみることにするよ。」


「そうだ! それと勇者に会ったぞ。

 まだひよっこ勇者だから、ベルの敵ではないかもしれんがな。」


「なに、やはり勇者の器は脈々と受け継がれているようじゃな・・・。

 奴の能力はなんじゃ?」


「悪の心を必中で刈り取る能力、デーモンスレイヤーというらしい。

 なかなか厄介だろう?」


「そうじゃなーー。

 まあ対処法は20は思いついたわい。

 なんとかなるじゃろ。」


「随分頼もしい、さすが魔王様だ。

 他にも、勇者の弱点を見つけたら報告するよ。」


「そうじゃな。

 ラルならばやってくれると信じておる。

 して、例の交尾とやらをせんか?」


随分と急だな。進捗報告なんかよりそっちのが本題と言わんばかりだ。

しかし、俺もベルに対しては下心満載であった。

交尾の提案はまんざらでもないのだ。

そもそもベルの格好は刺激的すぎる。


「ああ、いいよ。

 俺のスライム触手プレイが火を噴くぜ。」


「何じゃそれわーーー!!!

 楽しみじゃのおおー!!!

 わくわく!!」


俺とベルは、ベルの寝室へと消えていった・・・。


---


ふう・・・。

ベル愛も不足していたところだったので満足である。

しかし、この世に魔王と交尾したものなどいるのだろうか。

ひょっとして俺、すげえんじゃね???


そんなことを考えつつ、俺はプリムのもとへ行く。

何せ、プリムとの交尾の約束もあるのだ。


おっと、その前に。


「メタモルフォーゼ・ヒーリングフェアリー」


「ヒール!!!」


俺は俺の精力をヒールした。

これで、プリムとも問題なく交尾できる。

なんと便利か、ヒーリングフェアリー。


そのまま俺はプリムのいる場所へ向かった。


「こうして2人きりになるの、久しぶりだな、プリム。」


「はい! ラル様!

 わたし、ラル様がどこか遠くへ行ってしまわれるようで不安なのです。

 魔王様やシャドウ、人間界の女性、私にはライバルがいっぱいなのです。」


「プリム、不安にさせてしまったな。

 でも、安心してくれ。俺の帰る場所はいつだってプリムさ。

 プリムは居場所のなかった俺に居場所をくれた、いわば命の恩人さ。

 感謝してもしきれない、そんな大切な存在を置いて遠くに行くわけがないだろう?

 信じてくれ。」


「ラ、ラルさまーーー!!!

 わたし、一生ラル様についていきます!!!」


プリムの目に涙が浮かぶ。

よほど不安にさせてしまったようだ、夫として不甲斐ない。


何だか、俺まで涙が出てきてしまった。


その後、2人で泣きながら交尾をした。

泣きながらの交尾は新鮮で、それはそれは燃えるようであった。


こうして、俺の短い帰省は終わりを迎えたのだった。



<<作者あとがき>>


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