第三十四話 トシヨリ町に到着!魔王の四天王の一人、タナカさんここに参上!

ゲンジ一行はメイドロボット「ギンコ」を牛車に乗り込んで「トシオリ町」に向かていた。


「そう言えば、あいさつしていなかったね。私はステラ・ケンタッキー──────。昔、騎士団にいたから、腕には自信があるから心配しないで。」

それは頼もしいです。とギンコが言った。


「剣の腕前より、料理の腕前のほうが今、上がっているからあんま期待しないで。…·…いで!」

カラは寝っ転びながら、言うと、ステラはカラの頭を叩いてあんたも自己紹介しなさいと言ってカラが起き上がって言った。


「あーはいはい、私はカラ、クーデリア。百年以上生きてきたスタイル抜群の現役魔女。よろしくね!」

手をチョキにして右目あたりに近づけてパチンとウイングしながら言った。

「えっ。ちょっと気持ち悪いからあまり人前ではやらないで。」

「うるさいなー。いいじゃん!いつも普通のあいさつは飽き飽きしているんだから!」


ステラとカラが揉めているとギンコはキンコのほうに近づけて話した。


「そういえば、ステラ様以外には自己紹介まだでした。──────はじめまして。私はメイドロボット5型「ギンコ」と申します。よろしくお願いします。」

「あ、私はキンコです。よろしく。」

相変わらずそっけなくキンコが言った。


「わしはゲンジ!見た目は子供だが、中身はジジイだ!よろしく」

「えっ、中身ジジイ…·……·。そう言えば、前々からジジくさいと思っていたが…·…·。」


ギンコはじーっとゲンジを見て思ったが、ため息吐いて言った。

「まぁ、ジジイだろうとなんだろうとゲンジはゲンジだし、いいか。」


よろしくお願いします。とギンコは丁寧にお辞儀をするとゲンジはすまないといった顔をして言った

「すまんが。わしはカタカナが苦手だから、「ギンさん」と呼んでいいか」


いいですよ。とギンコはゲンジの言ったことを承諾したのだ。な次にわしはゲンジだとゲンジが言った。


トシヨリ町──────。

青果店。精肉店。雑貨店や喫茶店等。古びた看板にタイルの装飾。木造の建物が多く────。


なんだか懐かしさがあふれる商店街になっており、通りには爺さんと婆ちゃんが遊んでいたり、買い物したり、おしゃべりしたりとまるで爺さん。婆さんの天国のようであった。


通りの奥まで進むとタナカさんの石像があり、みな。親拝むなり、記念写真を撮ったりしていた。


「ほう、この人がタナカさんか。…··…ん。この人どっかで?」

「そうだとも!タナカさんはこの町での救世主!」


ゲンジたちが感心していると九十歳くらいの杖を持った。爺さんが話かけてきてこんな話を聞かせてくれた。


昔、村人たちが、ジジババが多すぎるのでこの廃墟とかした町に捨てるように異世界人に言われ捨てられた。そんな時タナカさんが現れて、事情を知ったタナカさんは、ここにトシオリ町を作り結果。今に至る。


する年寄りたちが「タナカさんだー。」と言って騒ぎ立てた。

年は分からないが、他の爺さんの割には若く。頭は髪の毛一本もないツルツルの坊主。そして格好は作業着とゴーグルを付けていて、メカづくりが得意そうな風貌をした爺さん。


「わしが魔王の四天王の一人、タナカ、ユウジ。ここで参上!」


タナカさんと対面したゲンジはあー!と大きな声を出して言った。


「あなたはわしたちのケンカを止めてくれたお方じゃないですか。」

「ん…·…。おぉ!この前アソビ街で出会った。少年かー。いやー。ここで会うとは思いも寄らないものだ。」


タナカさんはゲンジと握手を交わし、君たちも、ここの創立記念祭で来たのか。と話した。


「あ、いえ、国王の命令において魔王の四天王の一人タナカさん。あなたに聞きたいことがあります。」


ステラは、国王の命令で、ロボットたちが暴れて町が混乱していること。魔王とロボットの関係について。そして四天王たちを説得し。協力してロボットたちを止めること。


「これは私個人の疑問ですが、魔王は一体、何者なのですか。」

真剣な眼差しでタナカさんに質問し、タナカさんは髪の毛1本もない頭部をなでるように手を動かして考え、ポン!と頭を叩いて何かひらめいたのだ。


「町が混乱は確かに深刻────。だが国王の命令ってのはいただけんなー。」

タナカさんは威圧の目をしてステラに睨み続けて言った。

「異世界人の命令とはいえ、ここにいる爺さん。婆さんをゴミのように捨てた連中がどの口が言うんだか。」


ステラは異様に変わった。タナカさんを見て固唾を呑んだ。


「わしは、根っからの王都嫌い。爺さん婆さんを捨ててまで、王都や町を守りたければ、わしら四天王を使わず、自力でなんとかするがいい。のーみなさん!」

タナカさんはトシヨリ町の爺さん。婆さん。に振ると爺さん。婆さん。たちが大声を上げて叫んだ。


「タナカさんの言う通り!わしらを捨てた。奴らになんか。協力しなくていいわい!」

「そうよ!バカな連中は、ロボットに踏みつぶされればいいわ!」

「わしらは、タナカさんとともに楽しく暮らして行くんわ!邪魔するんじゃねー。」


かなりのブーイングにビビりまくるステラ。


「ねぇジジイたちって、なんで、こうバカみたいに拒絶するんだよ」

「昔の変わらす暮らしを勝手に否定されて追い付けなくなってしましたのだろう。まぁ、私も年的にはジジイたちと一緒だからな」


キンコとカラは小声で話しているとゲンジがやかましい!と怒鳴り散らし、爺さん。婆さん。たちを黙らした。


「タナカさんとやら、アソビ街の件は、なにとぞお世話になりました。ですが、今。深刻な状況のなかで王都が嫌いだ。手伝わないはあまりに身勝手すぎます。どうです。このわしと、いや、わしたちと一勝負しようじゃないでしょうか!」

ゲンジがタナカさんに指さして言うとステラたちは驚愕をして言った。


「ゲンジ!あんたなんて…·…。」

「いや!タナカさんに分からせるには勝ち負けをつけて認めるしかない。昔は、競争社会で勝つこと当たり前でわしは好きではなかったが、今の状況はこれが一番の特効薬だ。スケさん、カクさん。キンさん。ミルク。そしてギンさんもいるから大丈夫だろう。」

「私も入っているんですか」

ギンコは茫然のようにしていたのを呼ばれて我に返り、言った。


「そうだよ。もともとあんたがアザラシたちを救わせるためにタナカさんに罪を軽くさせようと言ってもらうためだろう!」

カラがギンコの肩を組んで言うと、そんなこと言ってませんし、だいたい、魔王の四天王の力では主たちの罪は軽くできないと思いますけど。と冷静に言った。


「……まぁ!細かいこと気にするな!…·ステラもそうだったんだろう」

「えっ………まぁ!……·…そうだよ!魔王の四天王だもん…··…。」

ステラは冷や汗をかいてカラが言うことに同意していた。


よくよく考えれば。ギンコの言う通りだったのをちょっと後悔していたステラであった。

「…·…で、少年よ!勝負とはいかに」

「フフフ、タナカさん─────。あなたが得意な物で勝負といたしましょう!」


ゲンジが拳を作って大声で言うと、タナカさんは大笑いをして面白い小僧だ!と言った。


「ならわしが趣味で作った。ステージで撃ち合いをしてもらおうじゃないか」

こうしてゲンジ一行はタナカさんを説得させるために趣味で作ったと言われた。ステージに向かったのだ。


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