第6話

 「・・・優。寝てるね」


 ぐっすり寝ている。ムカついてくる。


 「・・・っ」


________


「こんな所で寝てるんじゃないよ!!」


「!!いた、痛い」


 庶民が私がわざわざパトロールをしているのに寝てるとか生意気過ぎる、全身火傷の刑くらい当然よ。


______


 その時の傷が・・・


______


「大丈夫、俺が見張ってるから」


「でも、あんたも寝てないじゃない」


「寝る交代で、だから早く寝て欲しいな」


______


嫌だ・・・


______


「私ももう貴族じゃないのよ、あんたもゴミみたいに床じゃなくてベットで」


「うんうん、俺にとっては今は貴族の関係より大切な妹だから」


_______


 そう、この人はすぐに調子にのるカッコつける。


 「・・・」

 

 どうなるんだろうか、私が今から本心を見せたら・・・心がドキドキする。


 「・・・やっぱり、行かないで。どこにも行かないで」


ゆうが起きないように語りかけた。

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