海野ストーリー
それからしばらくたってから僕は年齢を偽り、民間人によって形成された解放軍に参加していた。
僕は今日も今日とて銃を持ち、前線での戦闘を行う。
今日の作戦は比較的大きいものであり、かなりの人数が参加していた。
いつも通り遮蔽物から顔を出している相手の頭に正確に銃を当て、残った敵は裏に回り静かに首を折って殺す。
気づけば僕は『白い悪魔』と呼ばれていた。
今日も順当に敵を殺して終わりなはずだった。
丁度敵を殺し終わり、油断したところで何かが肩に当たり、強い衝撃を受ける。肩をみると軍服の迷彩色が少し黒ずんでいた。さらに激痛がする。
撃たれたのか。
そう思い、反撃をしようとした瞬間、更に太ももに強い衝撃が走る。更に例えようのない痛みがおそってきて、僕はその場にへたり込んだ。
更にそこに爆撃がはいり、僕は少し遠くにとばされる。
空をみると軍用ヘリ一台。そこにライフルを構えた男がのりこんでいるのが見えた。多分あそこから狙撃、爆撃されたのだろう。
もういいかな。十分頑張ったよな。
もう諦めよう。
その時、今までの記憶が走馬灯のように駆けめぐる。
そういえばまだ恋愛してなくないか?それにまだ友達と遊びに行ったこともない、文化祭をまだ体験したことがない。
修学旅行にいったことがない。うまい飯を食ったことがない。好きな服をきたことがない。映画をみたことがない。愛する人にも出会えていない。
まだ死ぬには早いんじゃないか?なにをするにも日本に戻らないといけない。
僕はそう思い、立ち上がった。
「対象の腕と足に命中。爆撃によるダメージもはいっています。」
「対象、右足、左腕部を欠損。」
ヘリコプターの中では二人の男が言う。
「にしても、あいつ堅すぎますよ。何で対物ライフルを二発食らって死なないんですか。」
スナイパーの男がいう。
「爆撃をくらっても生きてるなんて人間じゃないですよ。」
もう一人の男が言った。
その時、スナイパーの男が血相を変えていった。
「対象、ものすごい勢いで体の再生を開始しました。」
「そんなのはデータにないぞ!」
その時、海野が何かを投げる素振りを見せた。すると、ヘリは強い衝撃を加えられ、不安定になり、墜落する。
投げられたものは普通の石だったらしい。
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