感謝状

タクヤ

私の母へ

私の母へ

いつも、ありがとう。

あなたはいつも、私たち姉弟を案じていて、何か思いつくたびに私にその想いを語ってくれますね。きっと、これまで周囲のサポート有れども、あなた一人で子供であった私たちを、成人まで導くことが大変だった名残なのでしょう。


決断というものは時に孤独を伴うもので、あなたはきっと何度もそれを経験したのでしょう。それでもそれを口にせず、恩着せがましくも感じさせず、温かい目で見守ってきてくださいましたね。少なくとも、私の目にはそう見えます。


あなたは、特性を持った私に対して、時に精神的に、物理的に援助をしつつも、同じ人間であることに違いがないことを信じて、また私に教えてくれましたね。

あなたは、私が錯乱した時も、動揺せしども涙一つ見せることなく対応することで今日まで私を生かしてくれました。


末っ子の私は、他の姉が嫁いだ後もいろいろなことを教えてくれました。

あなたと、幾度となく深夜まで人生について語り通したことは今でも記憶に残っており、それが今現在の私を形作っているといっても過言ではありません。


父が早世したことで、確かに男性としての教育に関しては多少欠けているかもしれません。しかし、父の想いと同等に、彼の代わりとしてあなたから大切な愛情や影響を受け取っていることは間違いありません。


また、あなたは、私が学費で困っていた際に、あなたの持っていた大切な形見を売却し、それを学費として送金してくれたことを今でも覚えています。

本当に申し訳ないことをしたと思います。


それでも、現在でも金銭の管理に苦しんでいる私に対して、あなたは何のためらいもなく援助を申し出てくれることに対して、いいよ、いいよ、と遠慮はしつつもあなたの優しさに胸が震え声が震えるのを抑えることに実は精いっぱい我慢をしていました。


また、あなたの家を訪ねる度にあなたは私のおなかが空いていることを考えてくださって、ほぼいつも、帰り際に買いだめしておいた食料や作り置きを私に渡してくれていますね。


あなたは、私のような特性を多少持っているにもかかわらずそれに気づかせない態度で私に向き合ってくれました。

あなたの反省を振り返り、執筆するという話をきき、お手伝いをさせていただいている間に、私も興味を持ったことは、本当にありがたいことだと思っています。


以上のことから、あなたは本当に素晴らしい人です。私の尊敬する一人の人間です。もしかしたら少し離れた所に今後住むかもしれませんが、これからもあなたを支え、これからもあなたからたくさんのことを学ばせてください。

本当にありがとう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る