物語#5

 蠟燭の灯る家屋の中で、一冊の本を読んでいる女性がいた。部屋は机と椅子だけ。それ以外は何もない。


 女性は本を閉じる。そして立ち上がると、星のような美しい髪をなびかせた。


「数多くの本を読んだ。その上で、私の身に何が起きたかを理解している。しかし、約束通り殺すべきだ」


 女性は自分の頭を掴んだ。


「星を喰った奴隷は、星を喰った奴隷にしか殺せない。さよなら、17」

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