迷い森

神和(しんわ)

第1話 話す森

 ある晴れた日の午後、ユウタは、家の近くの森に遊びに行きました。その森はいつもとても静かで、たまに小さな鳥やリスが見られるだけでした。でも、その日は何か違いました。


森の奥へ進むと、ユウタは見たこともない花や木が生えている場所にたどり着きました。そこは、まるで別の世界に来たような不思議な場所でした。突然、どこからともなく柔らかい声が聞こえてきました。


「ようこそ、ユウタ。ここは魔法の森だよ。」


ユウタはびっくりして辺りを見回しましたが、誰も見当たりません。ただ、大きな木や色とりどりの花が風に揺れているだけでした。でも、声は確かに聞こえたのです。


「だれかいるの?」ユウタが声をかけると、今度は足元の小さなウサギがぴょんと飛び出してきました。


「こんにちは!ぼくたちみんな、話せるんだよ。この森では、動物も木も花も、みんな言葉を持っているんだ。」


ユウタは驚きながらも興味津々でウサギと話し始めました。この不思議な森で、どんな冒険が待っているのか、ユウタはまだ知らなかったのです。

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