走り幅跳び

｢はなっちー｣

｢なあに？あやなっちー｣


｢昨日の放課後さ～、先生

『陸上部に入りたい人～』

って言ってて、うち

『は～い、入りたいです～』

って答えて、陸上部に行ってきたんだよー｣

｢そうだねー、どうだったー？｣


｢ほんとは、うち、リレーとかで走りたかったのに、陸上部の先生に、何の競技って言われたと思う～？｣

｢えーっ、なんだろうか...｣


｢なんと

『走り幅跳び、やりなさいっ！』

って言われたんだよーっ｣

｢えーっ、走り幅跳びなのー？｣


｢ねっ、びっくりでしょー｣

｢うんっ、まあね...｣


｢なんでだと思う～？｣

｢さあ、なんで～？｣


｢うち、めっちゃジャンプ力あるんだよーっ｣

｢じゃあ、べつに、びっくりじゃないじゃないの～｣


｢ここの小学校のグランドだと、めっちゃジャンプ力あるんだーっ｣

｢なんでー？｣


｢前の小学校のグランドより、弾力性あるのかなー？｣

｢グランドに？｣


｢そうだよー｣

｢そういうもんなのかな～｣


｢そういうもんなんだよー！それで、うち、走り幅跳びになっちゃったの～｣

｢へぇー、じゃあ、よかったじゃないの～｣


｢よかったのかなー？｣

｢そうだよー！ジャンプ力あるんなら、走り幅跳びやって、思いっきりジャンプしちゃいなよ～｣


｢そっか～｣

｢そうだよー！｣


｢じゃあ、うち、走り幅跳び、やってみるわ～っ！｣

｢そうそう...｣


｢ありがとう～、はなっちー！｣

｢応援してるねっ！あやなっちー｣

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