植物じゃないから

 大根のねはコンクリートをつらぬくほど育つと聞く。




 動物とちがって地味な生命力の強さをもつ植物や小さいなんて油断ゆだんできない昆虫の毒やすきのつきかた。





 見習いたいわけではない。

 人は人の生き方を考えさせられるから。






 参考書さんこうしょばかり見ても読んでも身につかない成績せいせきがあるように、無理やり誰かがあてはめられるものはどれも弱くなる理由にしかならない。






 根を生やし、草を生やし、雨にぬれて動物に食われ、車や人間にもふまれ、目的は人間には分からないのに太陽を目指しているのか花をひらきハチやチョウに手助けしてもらい仲間をふやす。






 人間はむしろ減らそうとし続けている。

 どれだけ学んでも、きたえても、弱さはつきまとう。






 それでも人間は植物でも誰かと同じ人間なだけで人生はそれぞれちがう。






 今日もガードレールで咲いている花を見たあなたは何を思う?何を感じる?





 それが今を生きる人々のこたえかもしれない。

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