第112話 さて、明日はどんな一日になるかな~?

「――よっしゃぁぁぁ! 勝利ぃ~! やっぱこの僕は、ボードゲームもビデオゲームも、向こうの世界もこっちの世界でもゲーム王だな」


 僕の名前は立花葵。

 この世界、そして異世界のゲーム王だ。

 ……というのは半分冗談だ。

 僕たちはなんやかんやあったお風呂に入った後、ビデオゲームで遊んだ。

 異世界でもボードゲームをなんどもやっていたが、最後は僕が勝っていた。

 そして、今回もビデオゲームで優勝した。

 これは二つの世界のゲーム王と名乗っても問題ないのではないだろうか。


「はいはい……。初心者二人に勝てて良かったわね。さすが、葵ね」

「始めて、びでおゲームいうものをやりましたがとても楽しかったです。初心者だろうと、びでおゲームを始めてさわった人だろうと、どんな相手でも手加減をしないアオイ君は流石ですね」

「でしょでしょ……ってなんか煽ってる? いや、まさかだよね」

「思ったままのことを言っただけよ」

「まぁ、それなら良いけどさ」


 なんか、煽られているように一瞬感じたのだが、あれは僕の心が汚かっただけだったのだろうか。

 いや、そうだな。

 そうに決まっている。

 優しさで褒めてくれているというのに変なことを考えてしまった。


「それじゃあ、葵。私、眠くなってきたからそろそろ寝るわね。おやすみなさい」

「りえが寝るのなら、私も寝ますね。アオイ君、おやすみなさいです」

「そっか。もう九時半だもんな。それじゃあ、おやすみ~」


 りえもエマも基本的にメッチャ早起きなのだ。

 なので、その分寝るのも少し早い。

 僕も二人を見習って少しは早寝早起きをするというのも良いかもしれないが、人間すぐには買われないので、今日もいつも通り、十一時過ぎに寝ようと思う。

 できるだけ、日付は変わらないうちに寝ておきたいところだな。




「――ふわぁぁぁ。うーん。そろそろ寝るか」


 僕は呼んでいたライトノベルにしおりをはさみ、閉じて、電気を消した。

 寝る前に小説を読むのは僕の日課だ。

 スマホを触るのもいいいが、寝る直前はブルーライトとかの関係で、小説が一番良い。

 ちなみに内容は、異世界ファンタジーだ。

 異世界ファンタジーの世界に自由にいけるのになんでわざわざ小説を読むのかだって?

 それはもちろん意味はない。

 まぁ、一番はまだ自分が主人公のような存在になったことの実感がわいていないからかな。

 てか、将来は自分の今の経験を生かし、小説を書くのも良さそうだ。

 僕の文才しだいでは、マジでリアリティーのある神作ができそうだ。


「――よいしょっと」


 僕は枕元に置いてあったリモコンで部屋の明かりを消した。

 今日も一日疲れたので、よく寝れそうだ。

 さて、明日はどんな一日になるかな~。なんとなく晴れたら良いな!

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