奪ってみてよ、先輩。【完】
七夕真昼
第1話
「なァ、今さら他の男で満足できるわけ?」
乱暴に私を抱きながら、いつもの気だるさはどうしたのかその声に焦りを滲ませる貴方。
対する私は強すぎる快感に何か言おうにも、声は言葉になる前に悲鳴に近い喘ぎ声となって漏れるだけ。
「ひ、あっ、やめっ、」
「やめろだァ? 俺に犯されんのが気持ちいいくせによォ」
冷たく私を見下ろしながら、その黒い瞳はやはりどこか余裕がなくて。
逃げ場の無い快感から逃れようと身を捩る私の腰を押さえ、私の中を激しく抉る。
「やっ、あぁ!?」
「俺でこんなに感じといて、俺から離れられんの?」
「あ、ずきせん、ぱ、やっあぁ、や……め、」
「千夜子がわりィんだろ?」
何度達したか分からない。朦朧とする意識の中、彼が私の中に吐き出した欲望の熱さだけを鮮明に感じていた。
──ねぇ先輩。どうして貴方がそんな顔をするの?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます