第34話 解体

一馬はナビィの指示を受けながら、鹿の解体作業に取りかかりました。最初に鹿を平らな場所に横たえ、その大きな体を観察します。ナビィが小さな手を振りながら、具体的な手順を説明してくれました。


「まずは皮を剥がすところから始めよう。刃物を使って、首元からお腹にかけて、慎重に切り込みを入れていってね。」


一馬はナイフを取り出し、ナビィの指示通りに鹿の皮に沿って切り込みを入れました。刃が肉に触れないように注意を払いながら、徐々に皮を剥いでいきます。ナビィが細かくアドバイスをくれるおかげで、思ったよりもスムーズに進みました。


次に、内臓を取り出します。ナビィは内臓の処理方法を丁寧に教えてくれました。一馬は少し緊張しながらも、ナビィの指示を忠実に守りながら作業を進めました。臭いに耐えながらも、必要な部分を丁寧に処理していきます。


「よくやったね、一馬。これで肉を保存できるし、皮も使えるよ。」


一馬は達成感を感じながら、鹿の肉を丁寧に切り分け、保存用の袋に入れていきました。鹿の皮もきれいに剥がされ、乾燥させる準備が整いました。ナビィは、皮を加工して使えるようにするための手順も教えてくれました。


解体作業を終えた一馬は、ナビィに感謝の気持ちを伝えました。そして、得られた鹿の肉と皮を見つめながら、農場での生活がさらに充実していくことを実感しました。

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