穴
KK
1
それは僕がじゃんけんに負けて、友達の間でウワサになっている近所の「大穴」に一人で行くことになったのがきっかけだ。
なんでも一度入ったら出られないという穴で、試しに入った何人かは行方不明というウワサもある。ぼくも気にはなっていたので意を決して、今に至る。
穴は、大きいというだけで何も変わったところはないように見える。ただ先が、続いている。
真っ暗で、吸い込まれそうだ。
帰ろうかとも思ったが、帰ってから穴の先に入っていないということで友達に意気地なしと言われるのは嫌だった、それに奇妙なことに真っ暗な穴の中がどうも魅力的に見えて、先に進むことにした。
つづく、つづく
ただただ穴の先は暗く、続いている。入り口に戻ろうかとも思ったが、今更引き返すのも面倒だと思い、そのまま先へ足を一歩、また一歩と進める。
そうして歩いていると、道の先の方に光が見えた。
出口かもしれない。そう思い一歩、また一歩と足を進める。
光に近づくごとに外の音が聞こえてきた、がやがやととても賑やかそうに聞こえる。人がたくさんいるのかもしれない。
「なんだ、行方不明になった人たちはこちら側が楽しいから戻ってこないんじゃないか」
そう思うと歩くスピードも上がる、そしてしばらく歩いていると光に包まれた感覚がした。穴から外に出たようだ。
しかし、穴から出た先に見えたのは自分が想像していたようなものではない、とても無機質な大きな壁だった。
どのぐらいの高さがあるのか、そう思いふと上を見上げれば大きな足が
「あ。」 ぷち
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