362_爆走する虚無

朝、目が覚めたとて

「今日よ早く終われ」と呟く

昨日の事なんて何一つ覚えていない


夜、目が覚めたとて

「明日よ早く来い」と呟く

今日の事なんて何一つ覚えていない


いつ目が覚めたとて

「もう早く死にたい」と呟く

もう何度呟いたか覚えていない


ただこのまま何もなく

時間が過ぎて欲しいと願うばかり


この何気ない日常が当たり前でないことは

とっくの昔に分かっていることなのに


「贅沢な悩みだ」


自分の外側から、自分の内側から

嫌味のように言われ続けている

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