戦争ですから。
ナミミ様は俺の証言を元に現場の調査を行うよう指示を出したが、もう何日も前の話だ。痕跡は見当たらないと考えるのが自然だろう。
「あれ? ところで領主様帰ってきたならもうナミミ様は領主代理で働く必要ないのでは?」
「いえ。もうしばらくは必要です。なにせ母上はおと……バルオウと部屋に籠もるでしょうから。満月が過ぎるまでは私に権限が残っています」
あっ(察し)。
はい、美人領主バニーとぴょんぴょんですねわかります。(ぴょんぴょん自体はわかってないけど)
バルオウさんは一体前世でどんだけの徳を積んだというのだろう。
ちなみに耳を合わすってのは耳がぶつかり合うくらい激しい白兵戦のことで、尻尾を見せるは敗走することを指しているらしい。バニー慣用句だね!
「それよりコガネ。魔王の娘というのにはなんの反応もなかったのはなぜですか?」
「いやぁ、ダークエルフって聞いた一瞬『あいつが魔王だったのか』と思ったのにただの娘だったもんで逆に拍子抜けしたというか」
そう、前に厨房でシルルさんに聞いた『魔王はダークエルフのバニーガール』という情報。よく考えたら当てはまるなと。
でも娘ならそれはそれで当てはまるのは確かだ。
「なるほど、その話を知っていましたか」
「さっきまでただの褐色エルフだと思ってましたけどね。でも、魔王ってバニーガールを滅ぼすとか言ってるんですよね? 娘も自分もバニーガールなら、どうしても滅ぼし切れないと思うんですが」
「バニーガールでなくなる方法はあります。それでどうにかできるとは思いますが……仮に唯一のバニーガール勢力となった魔王が、自分からバニーガールを辞める理由はありませんし、魔王軍の全バニーが賛同するとも思えませんね」
「なるほど……ちなみにどういう方法ですか?」
「誰かにバニースーツを剥ぎ取られると、バニーガールではなくなります。異世界では違いますか? 私達にとっては、首を斬られれば死ぬのと同じ、ごく自然な現象という認識ですが」
うん? と思ったけど、まぁ言われてみればそうだな、と納得はできなくもない。
でもそんな簡単なことでバニーガールがヒバニン落ちするということか。……いや、バニーガールでもなきゃバニーガールからスーツはひん剥けないか。
…………ん? ということはもしかして。
「バニーガール同士の戦いって、バニースーツの脱がし合いってことですか!?」
「そうとも取れるかもしれませんが、だいぶ語弊がありますね……?」
ちゃんとガチで戦って、戦い終えてまだ息があり、且つとどめを刺さずに捕虜にする場合ならひん剥く、という割とレアな話らしい。
流石に戦場でまで意味不明なバニールールはないか。
「魔王軍との戦争は普通に殺し合いですよ」
「夢も希望もないですね……」
「戦争ですから。あるのは精々武功を挙げて出世する希望くらいでしょう」
戦功をもってしてエナメル網タイツの貴族バニーになる者も多いらしい。食堂でちらほら居た貴族バニーも、半分はそういう
頑張れバニーさん、網タイツとエナメルスーツを手に入れるその日まで……ってことかぁ。
―――――――――――――――――――――――――――
「ところで、褐色バニーがダークエルフで魔王配下って、そういう大事なことは先に言ってくださいよナミミ様」
「……ごめんなさい、検証に夢中になって忘れてました」
(感想で言われてましたが即ブーメランすぎて草ぁ!w
ニンジン畑生えるわ!w)
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