ロザリアの結婚
みゅうた
第1話 仕組まれた結婚
ロザリアは片田舎にすむ大地主の娘だった
幼い頃から母親から礼儀作法や教養を学ばせられた
見た目も美しく育っていく彼女は注目の的だった
ただ幼馴染のミハイルだけが意地悪をして彼女を困らせた
髪を結っているリボンを解いてみたり、筆記用具を隠したりたわいのない悪戯ばかりしていた
「なんで私にだけ意地悪するのよ!」
「そんなのお前がトロくさいからに決まってるだろ!悔しかったら力ずくで奪い返してみるんだな!」
「そんなはしたない事出来るわけ無いじゃない!」
「やーい!ロザリアのノロマ〜!」
ただいつも帰る頃にはロザリアの荷物は机の中にそっと返されているのだが…
「返してくれるのなら意地悪しなければ良いのに…いつまでも子供なんだから…」
ロザリアはそう言いながら家に帰るのだった
中学校はミハイルと別々になった
ミハイルは庶民が通う普通の中学校でロザリアはお金持ちが通う私立の中学校に進学した
ミハイルに意地悪される事は無くなったのでロザリアは平穏無事な学校生活を送っていた
学校に行く時にミハイルに会う事はあるが挨拶するだけで何もして来なくなった
「なんだか物足りなく感じるのは可笑しいのかしら…」
ロザリアの通う中学校は大学までの一貫校でエレベーター式に進学出来るのだ
落第の成績さえ出さなければ将来は安泰と言えた
ただ途中から高校に後から入ってくる人達もいた
高校に進学すると試験を合格して入ってくる生徒達と会う事になった
その中にはミハイルの姿もあった
ロザリアはとても驚いていた
勉強嫌いだったはずのミハイルが同じ高校に進学してくるなんて思っていなかったからだ
ロザリアは人体について興味があり科学部に所属していた
そして日々実験に明け暮れるようになっていった
ある日の事…実験で作った薬を試したくなった
ただ他人を犠牲にしたくなったので自分で飲む事にした
その結果…生理が止まってしまった
生理が止まったと言う事は子供が産めなくなったと言う事だ
ロザリアには婚約者が居たが子供が産めなくなった為に婚約破棄されてしまうのだった
絶望に打ちひしがれていたロザリアは近くの高台に行くと大きな木に縄をかけた
自殺を図ろうとしたが失敗してしまった
様子がおかしいのに気づいたミハイルに止められてしまったからだ
泣き喚くロザリアを必死で宥めるミハイルは優しい顔をしていた
子供の頃とは違う態度のミハイルにロザリアは戸惑った
「子供が出来なくたって良いじゃないか…俺はロザリアが昔から好きだったんだ…だから俺の為にも生きてくれよ…」
ミハイルの本心を知ったロザリアは驚くと共に嬉しくなった
二人は交際するようになり結婚の約束をした
しかしそんな二人を引き裂く出来事が起こった
「ロザリア…お前に公爵様から結婚を申し込む手紙が届いたぞ!」
「えっ!何故私に?子供も産めないのに…」
「子供が産めない女性が良いと書いてある…理由はわからないが…」
公爵は自分の利益にならない相手には残虐非道な事を平気でする事が知られていた…この婚姻を断れば何をされるかわからない…父の事業の邪魔をする可能性もあった
つまりロザリアにはこの婚姻は断れないのだった
こうして学校を中退して公爵家へ嫁ぐ事になったロザリアはミハイルと泣きながら別れの挨拶をした
せっかく分かり合えたと思ったのに…
そう思うと涙が止まらなかった
ロザリアを乗せた馬車は町外れの大きな屋敷に辿り着いた
蔦が絡んだ外観は不気味さを醸し出していた
重い音がして扉が開いた
中に入ると明かりが付いているのに薄暗く感じた
奥から執事がやって来て部屋へと案内された
「旦那様は夕方にお帰りになります…それまではこのお部屋でお過ごしください」
外観の不気味さとは裏腹に部屋は薄ピンクの装飾品で統一された可愛らしい作りだった
大きなクマのぬいぐるみが置いてあったのでロザリアはそれを抱きしめて仮眠する事にした
夕方になると食堂に案内された
そこには公爵がミハイルを伴って帰宅して来た
「彼を執事見習いとして雇う事にしたよ…どうしてもロザリアの側に居たいと懇願されてね〜人手不足だったので丁度良かったんだ」
知り合いが誰も居ない屋敷だったのでロザリアはホッとするのだった
その夜…ロザリアは公爵の異常な性癖を目の当たりにする事になるのだった
ロザリアは旦那様である公爵の部屋へ連れて行かれた
そして奥の隠し扉の中へ連れていかれると異様な光景が広がっていた
そこには異常な数の服や道具が置かれていた
そして置いてあった服に着替えるように言われた
「さぁ…私の目の前で裸になってそれを身につけてくれ」
ロザリアは恥ずかしかったが公爵の願いを断る事が出来ないので着替える事になった
着せられた服は胸が露わになったスケスケのキャミワンピースだった
顔を真っ赤にして胸を隠そうとすると公爵はロザリアの手を押さえて胸を触りだした
「着痩せするんだな…柔らかくて揉みがいのある大きさだ…可愛い声を聞かせてくれよ」
そう言うと片方を揉みながらもう片方の胸の乳首を咥えてしゃぶりだした
「あう…いや…やめて…こんな…」
「夫婦なんだから当たり前の事してるだけだぞ」
そう言いながらロザリアの陰部に手を伸ばして触りだした
「ふふ…嫌がってる割には濡れてきてるじゃないか…身体は嘘がつけないな」
そう言うと自分の男根を露わにしてロザリアの陰部に押し込んできた
「痛い!嫌ーっ!やめて痛いです!」
聞く耳を持たない公爵はロザリアを押し倒すと激しく腰を振った
ロザリアは初体験を最悪な形で終えるのだった
その頃ミハイルは侍女や執事が話してるのを盗み聞きしていた
その内容は耳を疑うものだった
「ロザリア様も可哀想に…公爵様に目をつけられたばかりに無理矢理嫁にされるなんてね」
「しかもロザリア様が作っていた薬をすり替えたんだろ?妊娠出来なくする為に…」
「そうそう…公爵様は子供が嫌いだから妊娠出来なくても問題無いからね〜」
「これこれ…その辺にしときなさい…誰が聞いてるかわかりませんよ?」
ミハイルは公爵とロザリアの結婚が仕組まれた事だと知ってしまうのだった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます