episode6.失せ物博物館

日報受取人⑥



これはある男の報告である。





失せ物博物館は北海道にあったとされる忘れ物を展示した博物館である。


施設内は最新の忘れ物から時代事に忘れ物が並べられており、一つ一つに概要が説明がされている。展示物は筆箱や傘などの品から赤い封筒や臨時召集令状に似た紙など数百種類の忘れ物が展示されている。

また、落とし主が博物館へ申告することで落し物を回収することが出来る。

2020年2月29日に訪れた骨董品屋店主の飯田幸三氏は60年前に忘れた筆箱を発見している。

飯田氏はこのことについて、忘れ物の概要を見たら自分のモノだと分かったと語っている。


現在、当該住所は分譲地となっており、家が複数建っている。住民によると住み始めてから自分の知らない物や赤い封筒が度々家の中で発見されるなど怪現象に悩んでいる。


失せ物博物館を経営していた獅子直也氏は現在ホームレスになっているという噂があり、自らを忘れ物だと言い、警察沙汰になったことがある。


また、失せ物博物館は都内のあるマンションの一部屋で開催される予定がある。



以上。


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