日報受取人

ともてと

episode1.異次元マンション

日報受取人①


このお話はある男の報告である。



島根県松江市○○にあるマンション、"リバースプレス"には扉を開くと別の場所に繋がる部屋があることが確認されていた。


その扉はマンションの3階305号室の玄関の扉を開けた際に確認されている。扉を開けると、見知らぬマンションの一室、オフィス、洗面所など十数箇所に繋がることが分かっている。また、別の場所に繋がった際に元の場所に戻る方法はそのまま、開いた扉を閉めずに来た場所に戻るか、誤って扉を閉め、別の場所に来てしまった場合はその場所から帰宅する方法の二択となっている。


当該マンションが建てられた時のマンションオーナーが最初にその扉の事象に遭遇したがそのままその物件の貸出を行うこととした。

オカルトルポライターの人見秀一氏が取材した際にマンションオーナーは十数回に一度は元のマンションに繋がるのでそれでも良ければ入居して欲しい、との事だった。


また、当該マンション305号室の住民となった者は数人行方不明となっている。実際に入居した者に話を伺うと、入居の際のマンションオーナーからここだけは入ると戻れなくなることがある部屋が一つだけあるとの事だった。その部屋については、扉を開いた直後、強い突風があり、目の前は真っ暗で何も見えない場所とのこと。


このマンションは既に取り壊しが行われている。取り壊し当日、該当の扉のある305号室の取り壊しを行ったがそれ以降、特にそのような事例は確認されていない。

また、当該マンションの取り壊しを行った日、別の県のマンションの扉、オフィスの扉が何者かに壊されたという事件が多数発生したことが確認されている。



以上。







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