第46話 召喚
ミューたちから召喚スキルの使用許可を貰ったので早速調べてみる事にした。
「まずは、ステータス確認からするか」
名前:上城 雅(カミシロ ミヤビ)
種族:人族(半神半人:神度Lv.7)
性別:男性(26歳)
職業:調律者(聖女)Lv.48
体力:A
魔力:SS
STR:B
DEX:A
VIT:C
AGI:B
INT:S
MND:SSS
LUK:SS
魔法:神聖魔法Lv.10、光魔法Lv.7、水魔法Lv.8、火魔法Lv.4、風魔法Lv.4、土魔法Lv.8、木魔法Lv.4、闇魔法Lv.4、生活魔法Lv.8、触手魔法Lv.10、無魔法Lv.5、空間魔法Lv.10、重力魔法Lv.6、雷魔法Lv.4、氷魔法Lv.5、影魔法Lv.4、付与魔法Lv.5
スキル:不老、鑑定Lv.9、性豪、言語理解Lv.10、魔力感知、魔力超回復Lv.10、並列思考、思考加速、収納Lv.10、体術Lv.8、身体強化Lv.10、気配遮断Lv.8、夜目、自然体、剣術Lv.6、短剣術Lv.10、弓術Lv.3、棍棒術Lv.10、暗殺術Lv.8、剛力、隠密Lv.4、投擲Lv.5、隠蔽Lv.10(Lv.5)、錬金術Lv.4、槍術Lv.1、杖術Lv.3、召喚
「流石は危険度SSのモンスター。美味しかったです。ありがとう」
お陰様でレベルが一気に上がりました。アンデット専門ダンジョンとかないものか?
それからオークションで物や人を〈鑑定〉しまくった影響でLv.9になってるよ。MAXになるまであと1つだ。
神度は……相変わらず増えていない。あと一つがなかなか上がらない。やはり神器を造らないとダメなのだろうか?
さて、ステータスの確認が終わった所で召喚実験を始めましょう。
「〈召喚:ミュウ〉」
『私が来たよ!』
部屋に魔法陣が展開し、ミュウが転移してきた。
"コンコン"
「ミュウちゃんが消えました。無事はそっちへ行きましたか?」
召喚実験の為に廊下にいたノアからミュウが消えた事を伝えられた。
「こっちにいるよ。入ってきて」
「ああ、良かった。無事に成功したみたいですね」
部屋にいるミュウを見て、ほっと胸を撫でおろしていた。
「何か変化はあった? ミュウの周囲に魔法陣が展開したり、光ったりとか?」
「いえ、こちらは何も無かったです」
『私は有ったよ。頭の中に『ミヤビより召喚依頼が来ています。どうしますか?』って声が聞こえた』
「それで何と答えたの?」
『はいって念じたらマスターの目の前だった』
事前に召喚されるかの確認がある様だ。だったら、拒否することも可能なのかもしれない。
「もう一回、外に出てやってみよう。召喚する時は言うから拒否してみて」
『は〜い』
「ノアはこっちの部屋で魔法陣が展開する以外に何か変化が起きてないか確認して」
「分かりました」
皆が位置に着いたので召喚を行う。
「ミュウ!始めるよ!!〈召喚:ミュウ〉」
【召喚対象ミュウから拒否された為、召喚が行えません】
「………」
ミュウが言ってたのは、コレか。頭にメッセージが流れてきた。失敗の場合は、魔法陣も展開しないようだ。
「ミュウ、入っていいよ! ノアは何か気付いた?」
「いえ、何も変化は有りません。失敗だからか、魔法陣も展開しませんでしたね」
『こっちの方も何も変化はなかったよ』
「ありがとう。なら、最低限の確認は次で終わりかな? それじゃあ、目に見える範囲で召喚が行えるかを試そう」
見えない所からの召喚が可能である事と拒否出来る事は確認出来た。
「ノアが召喚される役で、ミュウが周囲の変化を観察する役でお願い」
『「分かりました」』
「そうだ。ついでに召喚依頼を受けたノアが移動したらどうなるか確認しよう。直ぐには答えずにドアの外に行ったら了承してくれ」
これは重要。突然、街中で消えようものなら騒ぎになる可能性があるからだ。
「それじゃあ、始める。〈召喚:ノア〉」
ノアはその場で転移せず、廊下に出ると部屋に魔法陣が展開して転移した。
「おっ、転移の感覚と同じですね」
無事に成功した。 ここから廊下までの距離にして2mは召喚可能範囲らしい。
『あれ、魔法陣なんて展開した?』
「ん? どういうこと?」
『召喚時に魔法陣が見えたってマスターは言ったけど、私には見えなかったよ?』
あれ、他人には魔法陣が見えないパターンかな?
「今からミュウを召喚するから、ノアが確認しといてくれ」
「はい」
「〈召喚:ミュウ〉」
うん、俺にはしっかりと召喚時に展開する魔法陣が見えた。
「ノアの方はどう?」
「私からは見えませんでした」
「そうなると召喚スキル持ちか、召喚者にしか見えないっていうことかな?」
まぁ、見えないのはいいことだ。変な問題が起きなくて済む。
「それじゃあ、今度から召喚される場合は人目の届かない所に移動することにしよう。そういえば、ミュウは俺のスキルが習得されるから覚えたのか?」
『あっ、本当だ。増えてる』
俺と同じ能力を持つミュウも召喚スキルを取得していたので試した。
その結果、彼女が召喚出来るのは繋がりの有る俺か、体液を与えたヴィオレだけだった。
「陛下から君宛に召喚状が届いたよ〜」
召喚スキルで色々試していたら召喚状が届きました。
「あれ? 早くても来年の予定でしたよね?」
「君が色々やったからじゃないかな?」
特に思い当たるものがない。
そんな考えを表情から察したシリウスさんは説明してくれて。
「まずはメルディンで子爵の暴走鎮圧と私の蘇生でしょ。次がカイルの所で病気の治療。最後はオークション会場を襲った犯人撃退。これだけ有れば会うには十分だも思うけどね」
そりゃそうだ。言われてみたら色々やってるな。
「特に今回の件は危険度SSの魔物も多数絡んでとても危険だった。内々の情報だけど、ミヤビ君には報酬が出るのが確定したよ。良かったね」
「報酬か……レアアイテムだと良いな」
「そこは安心していい。王族が下賜する物がそこ辺の物である筈がない。なんなら、宝物庫から1つなんて事も有るかもね」
「竜王国の宝物庫。夢が有りますね」
普通なら一生目にする事がないアイテムが置いて有りそうだ。
先触れが来てから3日後、召喚状に従い登城した。王様に会う以上は礼服を着る必要が有るのでこの日に場を設けられた。
さて、ここで問題です。私の礼服は何でしょう?
実は俺も知らない。何故なら採寸だけを行い、実物の服を見ていないからだ。
「安心して下さい。服は既に搬入済みです」
そういう事じゃないと使用人に伝えたい。
「私たちが良いのを選んでおきました」
ノアたちが礼服を選んでくれた様だ。
「…………」
おかしい。凄く不安しか感じない!
君たちまともな服を用意してくれたんだよね!?
怖いけど、城に到着したからには成るようにしか成らない。
「皆様、こちらでお着替え下さい」
門番に召喚状を見せてから控え室まであっさりと通された。
そこでとうとう礼服と対面する。
「こちらがミヤビさんの服です」
青い布地に白いレース。さながら泉の妖精の様なーー。
「ドレスやん!!」
分かってた。分かっていたよ……。
俺、聖女だもん! 世間では女として行動しないといけないんだった!!
「陛下より着替えの手伝いは要らないとの事でしたがどの様にしますか?」
「彼女の肌を見せる訳にはいきませんので、着替えは私たちが行います」
そう伝えるとメイドさんたちは部屋を出た。
「それじゃあ、お着替えしましょうね。まずは下着姿になってコレを付けましょう」
「あっ、本物のコルセットだ。初めて見た」
ん? コルセット?
あれ? コルセットって確か、ドレスを美しく見せる為に腰のクビレを作る奴で……。
「みぎゃあぁぁーーっ!!?」
めちゃくちゃ痛くて苦しかった。
今後も着る事を考えると恐ろしい。キツくないコルセットを作る事を神に誓った。
「ねぇ、おかしくない? 何でノアは法衣なの?」
俺はノアもドレスを着るものだと思い楽しみにしていた。
なのに、着替える素振りが一切ないからおかしいと首を傾げていたら、法衣のまま入場する様だ。
「私、教会所属で枢機卿が内定した大司教ですから〜」
目が泳いでますよ。ノアも嫌なんだよね?
聖女として公表していれば、俺も法衣のままで良かったらしい。解せぬ。
「ミヤビ様並びにノア大司教の入場です」
謁見の間の扉が開き、中に進む様に促されて歩き出した。シリウスさんを始めとした貴族たちの間を進んで行く。
奥には厳つい中年男性が玉座に座り、それを挟む様に朗らかな女性と壮年の男性が座っていた。
ノアに指示された場所で教えて貰った通りに片膝を付いて頭を垂れた。
「頭を上げよ。良くぞ参られた。歓迎しよう」
名称:アグニール・フレア・ドラコニア
種族:竜(竜王)
レベル:測定不能
俺の〈鑑定〉レベルを力差も有って詳しく見る事が出来ない様だ。
「貴殿の助力により王都に現れたアンデットは早期に討伐された。アレが一度でも野に放たれようものならどれだけの被害が出たか想像も出来ぬ。誠に感謝する」
そう言うと竜王の横にいた宰相が一歩出て、貴族たちに報酬を読み上げた。
「それでは報奨を始めます。国の危機を救った感謝をここに賞し、ミヤビ・カミシロには3,000万ドラコの報奨金と特級竜玉勲章を授与致します」
"ザワザワザワザ……"
うん、何か有るのか? ちょっと豪華な勲章を授与されるるだけなのに貴族たちが騒ぎだした。
貴族になる訳でも土地を渡される訳でも無いので、俺的には嬉しいのだが?
「立ちなさい」
考え事をしていたら竜王が側に来たので言われるままに立ち上がると、彼は勲章を受け取り、メダル贈呈のように首へ掛けられた。
「後ほど、当時の状況を色々聞きたいので個室に来る様に」
そう言った後に退場したのを見送り、式典は終了した。無事にイベントを切り抜けた様だ。
控え室に戻るとシリウスさんたちが待っていた。
「また、凄い勲章を貰ったね……」
勲章を見ながら顔を引き攣らせている。そんな彼を見て、直ぐにでもこの勲章を捨てたくなった。絶対厄ネタな気がする。
「ははっ、また凄い物を貰ったなミヤビよ。一度だけとはいえ、王令が使えるのだ。大事にするといい」
「おう……れい?」
カイルさんもやって来て、笑いながら肩をばんばん叩く。結構痛いがこの痛みで思考が飛ばす。
この勲章、凄いものなんだなぁ〜(遠い目)
「一度だけ陛下と同等の法的効力のある命令をする事が出来る」
詳細なんて求めてないです。現実逃避していたのをリアルに引き戻された。
怖いのでさっさと〈収納〉しよう。ここに入れれば大丈夫!!
「よし、もう帰りーー」
「皆様、陛下がお待ちです」
そういえば、まだイベントは残ってました。
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