第4話 女人の妖怪

新月の夜、橋の袂で女人の姿をした妖怪に会った。ずっと泣いていたから慰めていたのだけれど、やがてその妖怪は青い炎になってどこかへ飛んでいった。きっと恨みを晴らしに行ったのだろう。風もないのに柳が揺れている。ふと町外れの方で、暗い空が赤く燃え出すのが見えた。悲しみに染まった炎だった。

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