ちょっと怖いかもしれない140字小説集

スエテナター

だるまさんが転ばない世界

わたしは知っている。だるまさんが転ばない世界。夕暮れになってもかくれんぼは終わらない。缶蹴りするのは人間のふりした影法師。ブランコ乗れば宙返り。あの子が欲しいあの子じゃ分からん。相談する前に手を引かれる。そうして引っ張られているうちに、だるまさんが転ぶ世界へ、わたしはやってきた。

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