第11話

二日目は川遊び。

「よし、どっちが多く魚を釣れるか勝負だ!」

「良いよ〜!オレが負ける訳ないでしょ?」

琥珀と悠陽が魚釣りで勝負をするみたいなので、私と奈留ちゃんは観戦をする。

「どっちが勝つと思う?」

「うーん、、、琥珀くんかな?」

「私は引き分けかな〜?」

「八千代は魚釣り得意?」

「得意じゃないよ」

里にいた時、休日とか食料調達担当だった時、友達や班員の子と魚釣りをすることがあったけど、一匹も釣れた試しがない。

なので食料調達の時、私がすることと言えば皐月先生と一緒に山菜採りに行くこと。

「よっしゃ、一匹!!」

「早すぎるって〜、、、まだ開始三分も経ってないのにさ〜」

そう言いながらも二人は、三十分もしないうちに十匹ぐらい釣った。

凄いよ、、、何でそんなに釣れるの?

「どうやっ!」

「さーかな、さかな、大漁でーす」

魚が釣れて機嫌が良くなった悠陽が、下級生のかえで涼花すずかが作った『魚大漁釣り』を歌う。

その日の夜ご飯は魚の塩焼きになった。

「魚料理は颯真そうまが得意だよね〜」

「料理全般ね。颯真は食べられない物を美味しくする天才」

「だからって魚の骨まで出てくるとは思わないだろ」

「あー、、、」

「そういや琥珀と同じ班だったよね」

「颯真っていう人も忍びなんですか?」

「うん。得意な術は料理術?」

「なんだそれ」

「勝手に作った」

「八千代らしいね〜!」

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