27日目 テーマ:鉱物

道を歩いていたら、地面にキラキラとした石が落ちていた。その石に声をかけられたような気持ちになったので、拾って家に持ってかえった。磨いてみたり、水に入れてみたりしたけれど、キラキラが増すことはなくても魅力はますばかりで不思議な気分だ。正体が知りたくなったので近所の物知り博士のもとに持っていってみることにした。博士はそれを見て目を丸くした。きみ、これは鉱物の一種だよ。こうぶつ?博士は、何の鉱物かを今ここではっきりと言うことはできないけれど、地球のかけらを拾ったことに違いはない、といった。地球のかけらってことは、地球の長い歴史を拾ったのと同じだ。そして、未来を拾ったと言ってもいい、博士は最後にそう言って、しばらく黙り込んでそれを眺めた。

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