透明な世界で

星るるめ

水になりたい

君を飲んでゆく


罪のないその液体は


人を素直にするの


それとも嘘つきにするの


どれが本当で


どちらが本物か


分かったような


分かり合えたような


錯覚に抱かれても


何一つ明らかでない


虚しい朝が来る


この街で過ごした


全てを忘れてしまいたい


真っ白な君だって


ここに


置き去りにしたまま


今、僕は


どこまでも透明な


水になりたい

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