凡人B

星るるめ

変人Aは凡人B

奇奇怪怪探して泳げば午前4時

そりゃそうさわかっているよこのホシに

おかしなものなどどこにもないの


何もない日からは何も生まれない

僕の目に映る全てが痩せ細る

色のない僕からこぼれる透明の涙

それなのに なぜだろう

動かぬものからドクドクと

溢れ出すそれは嫌に鮮やかで


嘔吐えずく前そのギリギリが気持ちよい

ばかみたいそんな程度の快楽で

この世に浸っていられるなんて

涙目に映る世間が汚く滲む

その一瞬幸と不幸がバグって見えた


そんな声僕には2度と出さないで

そんな顔僕には2度と見せないで

学ばない鏡の向こうのそいつに叫ぶ

そしたらそいつも叫び返すんだ僕に

もっとひどい顔でもっとひどい声で

そのうち意識が遠のいてゆくよ


警告音 ここよりずっと遠い場所

安堵する 生きてる証の口内炎

これだけがたった一つの存在証明

どこへ行くどこまで行けるあと数十分



繕ってつぎはぎだらけの人を見て

可哀想、そう言いそっとその手を握る

思い通りの展開に

声を出して笑ってしまいそう



おかしいねだって全ては嘘だもの

ゆめまぼろし空想妄想作り話

それでいいそれでいいんだもう朝が来る

つまらぬ話はここでおしまい

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