第12話初めてのデート(ヒロインR15イラスト有り)
デート立案の翌日の朝、父上の了解も無事に取れた。
◇
それから二日後。
俺とレーナは計画通り、隣国ジェノヴァン公国の首都ジェノヴァン市にやってきた。
まずは町が一望できる丘の上の公園に、レーナと移動する。
「おお! ジェノヴァンの町、やっぱり大きくて、綺麗だな!」
展望台から見える歴史ある港町の景色に、俺は思わず声を出してしまう。
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「ここに来れたのも、父上に感謝だな」
実は今回、俺は公務でジェノヴァンに来ていた。
父ブルーノにジェノヴァン観光を相談したら、視察公務として許可してくれたのだ。
そのお蔭もあり今回は日帰りではなく、ゆっくり一泊二日の旅行となったのだ。
「ジノ様、アレがクラーラ様のお屋敷ですよ!」
隣のレーナが指さすのは、俺の姉クラーラが嫁いだ先の貴族邸宅。
同じくジェノヴァンに嫁いだ経験のあるレーナは、我が家の長女クラーラとも面識があるのだ。
「一応は公務だから、後でクラーラ姉さんに、挨拶にいかないとな」
あと、今回は公務なので、私服のサルチン騎士の護衛も、先ほどまで一緒にいた。
でも、その馴染の騎士は『私よりも数倍も強いジノ様に、私が警護に付くもの、おかしな話ですよね』と言ってくれたので、今はもうクラーラ姉様の屋敷に向かっていた。
つまり、俺はレーナと二人きりで、ゆっくりジェノヴァン観光をできるのだ。
「レーナ。それじゃ、繁華街の方に行こうか」
「はい! ちなみにジノ様は、この街は初めてじゃないですよね?」
「うん。でも、公務で宮殿と貴族邸しか行ってないから、街に出るのは初めてなんだ」
「それじゃ、私が案内しますね。こっちです」
ジェノヴァンに一年住んでいたレーナに案内されて、俺は繁華街へと向かう。
「レーナ、はぐれないように、手を」
「はい。デートみたいで、ドキドキしますね」
こんな感じで俺たちは手を繋いで、街の中を観光していく。
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有名な大聖堂、絢爛豪華な邸宅群。
イタリアナ半島でも屈指の港湾、貿易船の並ぶ壮大な光景。
途中の市場で買い食いをして、レーナとデートしていく。
「レーナの、そのアクセサリー、可愛いね」
普段の装飾の無い侍女恰好ではない。
今日の彼女は煌びやかアクセサリーを、腕や首元に身に着けている。
「ジノ様も、カッコいいですよ! イケメンなので町の子も、見てましたよ」
自分で言うものなんだが、このジノ顔はかなりイケメン青年。
軟弱なイケメンはなく、頼もしい感じのイケメン青年だ。
更に成人してから精悍さが増してきたので、町娘の視線は俺も感じていた。
「あと、ジノ様の変装、やっぱり似合ってますね」
今、俺はどこにでもいる、騎士見習い風の服に変装中。
レーナも普段着なので、通行人は誰も俺たちのことを気にかけてこない。
「ありがとう。それじゃ、次はあっち行ってみよう」
「はい!」
だから二人で手を繋いで、ゆっくりデートしていけるのだ。
◇
デートは楽しく、あっという間に時間が経っていく。
気が付くと、もう夕日が街を染める時間帯。
俺たちは最後にまた、丘の上の展望台にやって来た。
「楽しかったな。レーナ、案内、ありがとね」
「いえいえ。私の方がデート、楽しかったです!」
こんな会話をしながら、二人で町の景色を眺めていく。
「それにしても、ジェノヴァンはやっぱり大都市。さすが北部三大都市だな」
この時代のイタリアナ半島北部には、”三大都市”がある。
人口10万人以上の世界屈指の大貿易都市ヴェネツィアン市。
人口10万人以上の内陸の大国のミラノン市。
そして人口6万以上、金融と貿易で栄えたこのジェノヴァン市。
我らがサルチンの町は小都市国家なので、このジェノヴァン市は桁違いの大都市に思えるのだ。
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(そうして考えると、よくウチの家は、独立を保っているよな。同盟はありがたいな)
サルチン領は昔はジェノヴァン国の一部だった。
だが、今は互いに独立国で、昔から婚姻同盟をしており、一応は対等な関係なのだ。
ちなみに三大都市のもう一つヴェネツィアル公国の令嬢が、つい最近、我が家のグラートン兄に嫁いできた。
だから同盟を上手く使い、今のサルチン伯国は無事でいるのだ。
(ミラノン公国とはあまり仲良くないけど、しばらくは大丈夫だろう…)
ジェノヴァン公国とヴェネツィアル公国は経済力に物を言わせた、軍事力も強い。
その庇護下にあるサルチン伯国には、大国ミラノン公国もなかなか手は出せないのだ。
そんな政治的なことを考えながら、レーナとまた何気ない話を再開する。
「サルチンのアットホームな街も、私は大好きですよ、ジノ様」
「ありがとう。うちは市民との距離が近いからね」
レーナが褒めてくれたように、我がサルチンの町はアットホームで、俺も心地よい雰囲気。
住民や騎士、宮廷内もピリピリしてないから、ストレスが溜まらないのだ。
「見て、レーナ。あその夕焼け、綺麗だよ」
「本当だ…素敵…」
段々と町が茜色に染まっていく光景に、俺たちはロマンティックになってしまう。
そんな俺たちの耳に、展望台の周りの音が聞こえてきた。
――チュ♪ チュッ♪ チュ♪ チュッ♪
展望台では若い男女が、いつの間にか口づけをし始めていのだ。
ロマンティックな夕日に、彼らカップルも燃え上がってきたのだろう。
――チュ♪ チュッ♪ レロレロ…♪
イタリアナ人は大陸屈指の情熱的な人種。
カップルからは濃厚なキス音が、俺たちにも聞こえてくる。
そんなエッチな音を聞いて、レーナが俺に腕組してきた。
「ジノ様、私も…シて欲しいです…」
性欲が強いレーナは、俺の抱き着いて、上目遣いをしてくる。
彼女も濃厚なキスをしたいのだ。
「そうだね。俺も、レーナとキスしたい」
――チュ…チュー。レロレロ…
だから周りに見せるけるように、俺たちも濃厚なディープキスをしていく。
俺は人前でキスをしたことがないので、興奮して頭が真っ白になってしまう。
「ふぅ……やっぱり…ジノ様のキス…気持ちい…」
前のセックス中、俺と何回もディープキスしているので、レーナは目がトローンとしてきた。
彼女は俺の手を引っ張り、移動を促してくる。
「ジノ様、あっちの樹木の茂みに、行きたい。みんな、エッチしてる場所だから」
このヨーロッペ大陸は性に寛容で、ラブホテルも無いので、青姦(あおかん)文化はかなり盛んだ。
――「あっ…あっ…」
だから展望台の奥の雑木林から、無数のセックス音が聞こえてくる。
若いカップルは家でセックスできないから、こうしてひと気のない場所でしているのだ。
「いこう。俺も凄く、レーナとシたいから」
彼女も手をとって、薄暗い雑木林に移動していく。
「レーナ、ここにしようか?」
「うん…」
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――スルスル
レーナは黄色いドレスを脱いで、青いネグリジェ姿になる。
ネグリジェのスカートを、俺はまくり上げて着衣エッチをするのであった。
◇
◇
森の中で着衣エッチを、二回目して、二人で同時に絶頂に至る。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
まだ意識が朦朧としているレーナを、俺はお姫様抱っこしてあげる。
「お外でエッチするの…気持ち良すぎる……ビックリした…」
「そうだね。俺も興奮しちゃった」
控え目なカテリーナさんとは、室内でしかエッチしてこなかった。
だから初の青姦エッチに、俺の脳内麻薬ドーパミンも出まくったのだ。
「まだ立てないかも…どうしよう…」
「それじゃ、館の手前まで、お姫様抱っこしてあげるね」
「うん。嬉しいです」
こうして初の青姦プレイを終えて、俺たちは満足して宿泊の館に向かう。
◇
その後は宿泊場所に帰宅。
クラーラ姉夫妻が住む館だ。
姉夫妻の給仕が用意してくれた夕食を、俺はレーナと美味しく頂戴する。
「レーナも、サルチンで元気そうね?」
「はい。これもクラーラ様のお蔭です。ありがとうございます」
レーナは離婚後の行き場がない時期、姉クラーラの侍女として働いしていた経験があった。
だが俺の婿入りのために人手が足りてないと聞いて、姉がレーナを推薦してくれたのだ。
長女クラーラは大人しい性格の女性だが、色んな配慮ができる自慢の姉なのだ。
「ジノ。異国に婿入りるするのは、想像以上に大変だと思うけど…元気でね」
「はい! クラーラ姉さんみたいに俺も、異国で頑張ります!」
そんな感じでアットホームな感じで、俺たちは食事を楽しんでいく。
◇
夕食後、宿泊部屋戻った俺とレーナは、まだ寝なかった。
レーナと三回戦をしていく。
今宵はクラーラ姉夫妻が寝ている館なので、二人とも喘ぎ声は控えておく。
でも回数はちゃんと五回戦までして、性欲モンスターの二人で満足する。
「はぁ……はぁ……声を殺してするエッチ…興奮するね、ジノ様?」
「そうだね。俺も興奮しちゃった」
そんな感じで、俺とレーナのジェノヴァン観光デートは、無事に終了。
次の日の昼前には、ジェノヴァン市を出発して、故郷サルチンに帰還するのであった。
◇
◇
後日。
その後はレーナとは週三回の夜の性勉強を、毎週のようにしていく。
あと、休みがある時は、また二人で他の小さな町に変装して、デートを何度かしていった。
https://kakuyomu.jp/users/haanadenka/news/16818093082971873851
もちろんデート先でもエッチをしまくり。
俺はカテリーナさんのことが大好きだけど、控え目な彼女とは夜しか二人きりになれない。
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そのため、活発的なレーナとの日中デートは、俺も本当に楽しかった。
もしも”彼女”という概念が俺にあるなら、きっとレーナみたいな存在なのだろう。
本当に楽しい日々だった。
◇
◇
◇
◇
だが、そんな俺の楽しいサルチン領での日々に、終わりの日がやってきた。
月日が経ち、俺がフランクス王家に婿入りする朝が、やってきたのだ。
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