31話 自殺

私は自殺するために、崖から飛び降りようとしている。

ここは有名な自殺スポットで、毎年、大勢の人が亡くなっているらしい。


私は意を決して飛び降りようとすると、後ろから声を掛けられた。

振り向くと一人のおじいさんがいた。


「だめですよ。まだお若いのに飛び降りなんて、死ねるかもわからないのに」

「止めないでください、それにここは有名な自殺スポットですよ」

「そうでしょうか。私が知る限りでは、ここで自殺した方は一人もいませんよ」




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