27話 鳥と賊

俺は声が出せない病気を患っている。

そんな俺には夢が2つある。


1つ目は鳥になること。

鳥のように空高く羽ばたいてみたい。


2つ目は賊になること。

賊というのは人のものを盗むという意味があるが、俺がなりたいのは人の心を盗むことができるようなビッグな男。


ある夜のこと。寝ていると突然、謎の男が現れて俺にこう言った。

「お前がなりたいものはなんだ?」


俺は声が出せないので、近くにあった紙を2枚用意し、1枚目に「鳥」と書き、2枚目に「賊」

と書いた。


「わかった。その願い叶えてやろう」

やった!なりたいものになれる!


俺はこのことをひどく後悔した。




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