【閑話】店長達はいつも見ている(愛でている)
「あら? 今日も元気に可愛く歩いてるわね?」
窓を眺めながらそう呟く性別不明なシルエットは、掲示板で濃ゆい自己主張のゴリ圧掛ける事で有名な二大巨頭の1人、オネェ紳士こと服飾オネェである。
彼?彼女?の服装はムキムキの筋肉をアピールしつつ、女性らしい可愛いヒラヒラや装飾を付けた奇抜な男性用服飾制服。
奇抜なのは彼の着てる服だけで店に並んでる服はステキ! 可愛い! キレイ! の3点揃った品揃え。
開店時間に毎回見掛けるが彼がこれまでになく意識して見るようになったのは、あの掲示板のせい。創作意欲を刺激する子を見てから、その子を見る為にログインのタイミングを調整するようになった。
縫いながら可愛い子供達の行き帰りを眺めれる至福な作業時間が今のお気に入り。
最近はこっそり気に入った子を筆頭に、子供達に似合いそうなデザインを考えて作ってみたりして、裕福な住人にも人気沸騰中。
今のとこ彼ともう1人しかまだ、この至福の特等席を持つ者はいない。
「最近モーニングタイムを利用するお客様が増えたわねぇ? それも窓席」
やっぱアレかしらねん?と言いながら出来たスイーツをショーケースに並べていく、ドギツい女装にしか見えない立派な体格の彼ではなく彼女。
彼女もまた掲示板に濃ゆい自己主張ゴリ圧掛ける二大巨頭の1人、オカマ淑女ならぬオカマパティシエである。
パティシエコック服をとことん可愛く改造し倒された制服になっており、彼女のガタイの良さをより強調させている。
「あ〜ね? 窓席はあのケモ耳天使ちゃん達が見れる特等席だものねぇ?
今は新入りちゃんも注目の的みたいだし人気ねぇん」
大半はモーニングセットを堪能しながら目の保養も存分に堪能する客ばかりだが、一部の女子は目が血走って鼻息荒く窓にへばり付いているのが周囲から浮いてて、この上なく悪目立ちしていた。
「これは駄目ねぇん。うちの店から出禁はもちろんだけど、相手の意思を無視して羽交い締めしそうな感じだわねぇ。
ID確認してスレ出禁した上でこの通りからも出禁になるよう動いた方がいいかしらぁ?
治安にも問題出そうだしぃ、衛兵にも相談しとくのもありよね?」
あーヤダわヤダわ〜と首を振りながらパネルを出して何処かに連絡をし始める。
頑張れ! オカマとオネェ!
ケモ耳ロリショタと彼の安全は君達に掛かっている!
ついでに放浪者の評価も何気に掛かってたりする!
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