大胡麻斑

蒼井 狐

 羽ひろげ 羽化してすぐに ちぎられる 子供のような 純粋さで

 あとの道 死ぬまで私 羽は無し 今日日恨めし 冷めた哀しみ

 悲哀やら 堕落やらが 美しい そう思い込み 正気を保つ

 天邪鬼 世間に逆らい 個を出した それが靡きと 知りもしないで

 華やかな 生涯送ると 思ってた 成功例しか 見ていないだけ

 好きなもの 美々しいものと 幸せと 私にはない その二個だから

 寂しさは いつの日からか 乗り越えた だから孤独と 静けさだけを

 少しだけ 御伽話を 信じたい じゃないと世界は つまらな過ぎる

 愛が欲しい それが愛なら 愛じゃない 愛する気持ちが 本当の愛

 地を這う蝶 それに世界は 気付かない 踏んでしまって あ……となるだけ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る