94話  「環希ちゃん、貴女そんなキャラでまだLV1なのね」


  「近くにいるなら、こんなに熱いのによく頑張るの」

 「規生は頑張り屋さんなの」


 「近くにいるなら、私達も気づくだろ」

 「それか、私達が射られてるか」


 「もう、震える事もできないの」


 「ひぃひぃ」

 「私も、怯えるよりもう熱いのでいっぱいよ」


 「お前達って、そういうもんなのか」


 「うん、なの」


 「そういうものだよ」


 「ふーん」


 「あのさぁ」


 それと、言っておかなければならない事を言っていないんです。

 

 「なんなん」


 「私さぁ」


 「まだ、LV2」


 言いづらいし、言ってもどうにもなる事でもないので、言ってませんでした。

 規生君がLV10になったのに、私はまだLV2だと言えば、私に経験値がたまりますか。

 たまりませんよね。


 「実椿なんて」

 「まだLV1なの」

 「小脇に抱えられてるだけじゃ、歩数ボーナスもないの」


 「ひぃぃ」

 「私、まだLV1じゃない」

 「私のレベル低いのかしら」


 あ、まだひぃぃできる元気はあるのね。


 「私もLV1だから」

 「心配すんな」


 「環希ちゃん、貴女そんなキャラでまだLV1なのね」


 まぁ、こんな事言っても環希ちゃんの経験値がたまるわけでもなく。

 意味はないんですが、言っておきました。


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