作詩
藤原琉堵
月
大都会の真ん中で 月を探してた
僕以外誰も居ない この街で
生温かい風が吹き抜ける 道の上
街の明かりは 賑わう人々を照らす
どこに向かえばいいの?
何をすればいいの?
夜風に吹かれ 駆け出す 道の上
居場所など無い この街の中
ただひたすらに 走り続ける
開ける視界 近付く夜空
見慣れた丘の上 その木の下に 座ってる
冷たい夜風に 涙を晒しながら
夜空の下 賑わう街見下ろした
決して眠ることの無い 街の明かりは
僕の所までは 届かない
夜空を見上げれば そこには星が輝く
いつから星を 見なくなっただろう?
小さな丘の上 星に向けて 手を伸ばす
届くはずなんて ないのに
輝く小さな星に 君の面影が重なった
無いはずの月を探して 背伸びしてみた
ねぇ 君は今 どうしてる?
僕は大丈夫だよ 元気でいるよ
時々届く手紙 君も元気そうだね
部屋の隅っこに 君への手紙が 山積みになってる
届くはずのない 手紙が
手を伸ばしかけて ふと止まる
届くはずないものに 届いてしまうのが
怖かった
見下ろした街 どこかにあるはずの
僕の場所を隠して 今日も賑わう
ねぇ 君は今 どこに居るの?
君も月を探しているの?
いつか会いに行くよ
眠らないこの街で 月を探して
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