現在公開可能な情報: 異地球防衛軍
異地球防衛軍は第二次世界大戦の産物と言える。
我々の第ニ次世界大戦にあたるものは、この世界にもあった。ドイツが参戦した西部戦線、日本が参戦した太平洋戦争だが、我々の世界とは異なる奇妙なものだ。
化石燃料は枯渇しており戦車を中心とした機動戦が行えない。決定的な違いは飛行機がないことだ。その代わりに呪術やオカルトが普通に存在する、そんな世界で戦争がどうなったか。
現在公開可能な情報を記す。
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【飛行機】
飛行機は内燃機関の産物といえる。蒸気機関では重すぎ大きすぎて使えない。その結果、石油が貴重品のこの世界では飛行機は存在できない。
内燃機関は、燃焼室でガソリンと空気を混合爆発させることで直接空気を膨張させて、ピストンを動かす。そのため燃焼室だけで済み、構造を軽量コンパクトにできる。
蒸気機関は、液体を熱し熱膨張した気体を作る燃焼室と、気体が熱膨張と冷却収縮を繰り返すことでピストンを動かす機関室の、2つの部屋が必要になり複雑で重く大きくなる。
飛行機が無いため、空爆は不可能で、航空母艦も存在しない。軍用飛行船は有ったが近代化された砲撃兵器にとって、ゆっくりと飛ぶ飛行船は良いマトになった。
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【西部戦線】
枢軸国の日・独・伊のうち、イタリアは早々と敗戦している。
ドイツはポーランドを侵攻、それを受けイギリスとフランスが宣戦布告。徒歩では、独仏国境を防衛するマジノ要塞を越えてフランスに侵攻はできないと思われていた。 しかしドイツは 備蓄していた石油を使い、石油枯渇前に作られた旧式戦車でアルデンヌの森を通りフランスに侵攻する。
以降のドイツは石油備蓄がなくなり、以後の作戦では戦車が使えなくなる。
各国は、歩兵と騎兵が中心になる昔ながらの戦いに戻る。ここから歴史は大きな歪みを見せる。
化学兵器や機関銃などの最新兵器を使いながらも、徒歩や馬で移動する戦いは、一進一退で時間だけが過ぎて行った。
状況を打破すべく、ドイツは伝統的オカルト呪術で、悪魔メフィストフェレスを呼び出し、自国民を生贄に差し出す条件で各国要人を暗殺させる呪術戦に切り替えた。
呪術戦が成功した場合、戦線は東部のロシアへ向かう。危機を感じた帝政ロシアが参戦し、プロテスタントの英、カトリックの仏、東方正教会の露、による呪術連合国を結成し、呪術者の数で上回る連合国がドイツの霊的防御を破ってドイツ要人を次々と暗殺する事で、ドイツの敗戦は決定する。
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【太平洋戦争】
空母を使いハワイ真珠湾を奇襲攻撃する「真珠湾攻撃」は空母そのものがないため、通常の宣戦布告が行われ、太平洋をまたぎ、旧来の大砲主体の戦艦での戦いがが行われる。
日本は
アメリカは新しく作られた国のために、呪術戦において無力だった。古来より陰陽道の発達した日本は、最終決戦兵器を霊力の最も強い、現代のアベノ橋特区にあたる地に埋設。勝利は目前だった。しかしドイツ敗戦が全てを変えた。事態が続けざまに以下のように激変する。
・アメリカと友好国のイギリスが参戦 。
→プロテスタントの霊的支援
・ 日露不可侵条約を破り帝政ロシアが参戦。
→東方正教会の霊的支援
・ 敗戦後の復興を条件としてイタリアが霊的支援を表明。
→カトリックの霊的支援
・覇権を争っていた中国国民党と中国共産党が日本打倒のために手を組む。
→道教の霊的支援
この結果、英国国教会、ロシア正教会、ローマカトリック教会、元祖陰陽道の中国道教が連合しアメリカに霊的支援を行う事となる。
占領済みの南方資源で何とか連合艦隊を運営し、持ちこたえていた日本ではあるが、国土が広く
万が一 にも呪殺を防げなければ、国体の
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【敗戦後処理】
敗戦国への対応は我々の世界とほぼ変わらない。
大きく変わるのは、すでに物理的戦争は意味を無くした事だ。呪術戦争は戦う国の国力に比例しない。たまたま一人でも非常に巨大な霊力を持った人間が生まれた国が、小国であっても勝者となる。
あまりにも危険な事態に世界各国は事実上、戦争を放棄し、世界機関で霊力者全員の能力値を測り登録管理する事になる。それが異地球防衛軍の前身、異地球防衛団だった。
出発は今のような、対怪異の軍事組織ではなかった。戦後に剛怪などの怪異が多発し、すでに死んでいる怪異に呪殺は効かないが、霊的能力者でないと怪異には対応が困難な為、霊能力保有登録者に軍事教育をおこなって、霊的戦闘を行う組織に大きく変化した。
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以上で公開可能な情報を終わる。
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