#5 幼き日の記憶

もはやにぎらぬ手のぬくもりが


今になって恋しくなる


いつのまにか忘却していた

遠い日の彼らのぬくもり


すさんだ心が

懐かしき日々を追い求めるも


もはや特権階級にあらず



その地位を望んでも

つけなかった者もあるというのに



愛に恵まれ

日々を繰り返し

いつしか忙しなさにおぼれ



陽だまりを感じられるのは

あと幾年か


後悔ばかりの人生に

記憶の光が差し込んだとき


人は

はたして変わっていけるのだろうか

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