第8話 とうちゃん!とうちゃん!

ある寒い日(2023/12/31)の朝

とうちゃんが大きなカバンを持っておでかけ

『あしたには帰ってくるからね』

ってご飯とお水をいっぱいくれたんだ

明日ならすぐだね!って

いつも通りにすごしてたよ


そして次の日(2024/1/1)

とうちゃんが帰ってくるのを心待ちにしてて

お日さまがおやすみの準備をする頃になったよ

とうちゃんまだかなぁ?

って思ってた時に突然


ガタガタガタガタ


世界が大きく揺れたの!

きゃー!きゃー!きゃー!きゃー!

なにこれ?なにこれ?

怖いよーとうちゃーん


あとでとうちゃんから聞いたんだけど

のとはんとうじしん ってゆう

とーっても怖いかいじゅうが

とうちゃんや とうちゃんの家族が生まれ育った町を壊しちゃったんだって!

その町とボクととうちゃんのすむおうち

めっちゃ遠いって聞いてたけど

それでもこんなに揺れるなんて

どんだけ強いかいじゅうなんだろ?


あまりの怖さに隠れながら

ずっととうちゃんを待ってたよ

でも結局その日は帰ってこなかったの


次の日も全然帰って来てくれない

とうちゃん早く帰ってきて~

とうちゃんがいないまま

その日も過ぎて

ご飯もお水もなくなっちゃったんだ


そしてまた次の日

おなかすいたよ~

のどかわいたよ~

怖いよ~

さみしいよ~

とうちゃ~ん


お日さまが一番高いところにきたころ


ガタガタガタガタ


ん?


なに?


また?


怖くなって陰に隠れてたよ

でも音はするけどこの前みたいに揺れてない!

すると

『ビスケ~!ごめん!やっと帰ってこれたよ~!』

と…とうちゃんだぁ!

とうちゃん!とうちゃん!

とうちゃん!とうちゃ~ん!

怖かったよ~

さみしかったよ~


とうちゃんが新しくご飯とお水くれたんだけど

怖かったのとさみしかったので

しばらくはとうちゃんから離れたくなくて

ちょっとお水飲んですぐにとうちゃんのお膝の上に

また

ちょっとお水飲んですぐにとうちゃんのお膝の上に

を繰り返してたよ


そして

のどの渇きもなくなって

少しだけご飯食べたら

やっとおちつくことができて

とうちゃんにだっこされながら

おねんねしたんだ~

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