第2話 せんぱい

実はボクとクッキーの二人がこのおうちに来たとき先輩にゃんこがいたの

レックスってゆう茶トラの大人にゃんこ

とうちゃんの話では保護猫さんで、生まれたのはお外

お花やさんのおかみさんが見つけてご飯をあげるようになって保護したのをとうちゃんがこのおうちに連れてきたんだって

そのころはとってもやんちゃでレックスって名前になったんだよ


ボクたちは最初ちょっとだけ(いや!かなり)びびってた

ところがおうちに入ってすぐに

チュッ チュッ⁉️

なんとレックス兄ちゃんが会っていきなり鼻キス

ビックリしたぁ


鼻キスってのはね

ねこさん同士で仲良くなるための儀式みたいなもので普通は初見ではしないんだよ


おかげでビックリはしたけど緊張とか警戒心とか、どっかふっとんじゃった

すぐ仲よしになって

一緒に遊んだり、くっついておねんねもしたよ


そしてレックス兄ちゃんはよくお外でのことをお話してくれたんだぁ


自動車ってゆう人間が乗ってるでっかいヤツが近づいてきたときはとっても怖かったとか…


野原で虫さんと遊んだこと…


いろんなねこさんと集まって集会をした話とか…


そしてレックス兄ちゃんはいつかまたお外に行きたいって話も…


お外ってそんなにいいところなのかなぁ

一度だけ、とうちゃんがボクとクッキーを公園って所に連れていってくれたんだけど怖くて怖くて、とうちゃんから一歩も離れることができなかったんだけどなぁ…


三人ととうちゃんの暮らし

とっても楽しかったよ


でも、ある日

とうちゃんが玄関ってゆう小さなお部屋へ行くドアを閉め忘れてお出かけしちゃったんだ

レックス兄ちゃんは「チャンスだ!オレは今日この家を出る!お前たちに外の生活は無理だし、とうちゃんも寂しがるからここにいろ」

って言って玄関でじっと待ってた

お日様がお休みの準備をしだすころ

コツコツコツコツ…

とうちゃんだ!

とうちゃん!気をつけて!

レックス兄ちゃんが出ていっちゃうよぉ!

いくら叫んでもとうちゃんには気づいてもらえない

ガチャガチャッ

ギーッ

お外への道が開いた!

レックス兄ちゃんは「あばよ!元気でな!」

と言い残して出ていっちゃった

すぐにとうちゃんが追いかけたけど捕まえられなかったって…


それからしばらくはボクとクッキーがお外を見てるとレックス兄ちゃんがお話しに来てくれてたけど

「もっと遠くへ行ってみる!じゃあな!」と…

それ以来レックス兄ちゃんの声が聞こえてくることはなくなったゃった…

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