第52話 先生達とのお家デートで誘惑される
「お、来たわね」
彩子とのデートの翌日、今度はすみれ、ユリア、彩子の三人で出かける事になり、拓雄が待ち合わせ場所である、近くの公園に向かうと、すでに三人が待っていた。
「くす、私らとのデートはどうだったー? 色々、感想聞きたいけど、取り敢えず、車に乗りなさい」
「ちょっと、すみれ先生。これ、私の車なんですけどー」
すみれに促されて、彩子の車の後部座席に拓雄が座る。
隣にはブラウスと着たユリアが、スマホを眺めながら、座っており、拓雄は彼女の横顔を見て、その美しさに改めて見惚れていた。
「じっと見てないで、挨拶くらいしたら?」
「っ! す、スミマセン! おはようございます」
「うん、おはよう」
といつもと変わらぬ淡々とした口調で、ユリアにそう促されて、慌て挨拶する拓雄。
彼女の印象を悪くしてしまったかと、不安になってしまったが、ユリアは表情を崩さず、
「今度は気を付けなさい。いくら、プライベートでも私達の関係を忘れて貰っては困るわ」
「ユリア先生もお固いわねえ。ま、良いわ。んじゃ、出発しましょうか」
「はーい」
助手席に座っていたすみれがそう言うと、彩子もエンジンをかけて、車を発進させる。
これから、車で何処に行くのか、まだ拓雄も知らされてはおらず、緊張した面持ちで、ユリアの隣に座り、車に揺られて行ったのであった。
「ふふ、ねえ、改めて聞くけど、私らとのデート、誰が一番良かった?」
「え? それはその……」
助手席に座っていたすみれにそう聞かれ、拓雄も縮こまって座りながら、言葉を詰まらせる。
三人ともそれぞれ楽しかったので、優劣など実際には決められず、困り果てていたが、
「私とのデートが一番、楽しかったわよね?」
「えー? 憧れのすみれ先生じゃないの? そうよね?」
「さ、三人とも同じくらい、楽しかったです……」
すみれと彩子にそう迫られ、思わずそう答えると、隣に座っていたユリアも溜息を付き、
「ま、それが拓雄君の本心なんでしょうね。貴方らしいと言えば、貴方らしいけど、いつまでもそんな態度が通用すると、思わない方が良いわよ」
「そうよ、拓雄君。あなたがそんなだと、先生、我慢できなくなって、あなたの赤ちゃん産んじゃうかも知れないわ」
「キャハハ! 何、それ?」
「すみれ先生も同じなんじゃないですか? ああん、でも二人が彼の子を身籠ったらどうしよう……うん、拓雄君の赤ちゃんなら、先生愛せる!」
と、彩子とすみれの教師らしからぬ、猥褻極まりない会話に苦笑いしていた拓雄であったが、本当にそうなってしまったら、どうしようかとも思い、溜息を付いていた。
「はあ……二人とも、拓雄君が呆れてますよ」
「はいはい。真中先生、もうそろそろで着きますか?」
「はい。あ、ここよ」
車を三十分程度、走らせると、そこはマンションであった。
「ここ、私の家なの」
「彩子先生の?」
「くす、そうよ。先生の家で今日はちょっとデートしましょうか」
そう言うと、彩子が駐車場に車を止める。
何処に連れて行かれるのか、不安であったが、思わぬ所に連れて行かれ、拍子抜けしながら、彩子に案内されていった。
「んー、真中先生の部屋、やっぱり良いわねー。角部屋だし、私もここに住もうかしら」
「住みたかったら、空き部屋探して住めば良いじゃないですか。さあ、拓雄君。座って。先生、今、お茶を出すから」
「あ、はい」
マンションの4階にある彩子の自宅に入り、リビングに案内され、拓雄も恐る恐るソファーに座ると、隣にすみれがどっしりと座り、彼に密着して、肩を組む。
「んー? 緊張してる、拓雄? 四人で集まるなんて、珍しくもないじゃない」
「そ、そうですけど……」
「なら、おっぱいでも揉む? ほら」
「はうう……」
すみれが、体を密着させて、彼の手を握り、強引に胸を触らせていく。
完全な教え子に対するセクハラであったが、もうすみれに遠慮はなく、このまま押し倒してしまおうかと考えていた位であった。
「こらー、彩子先生、人の家で何してるんですかぁ?」
「ふふん、彼氏とイチャ付いてるのよ。ね〜〜? ちゅっ、ちゅっ♡」
彩子が紅茶を四人分淹れて持って行くと、すみれが見せ付ける様に腕を絡めて、頬にキスしていく。
「むっ……拓雄君は私の彼氏なんですけどー! そうだよね。ちゅっ♡」
対抗する様に、彩子が紅茶をテーブルに置くと、拓雄の隣に座って、腕を組み、頬にキスをする。
「あん。私のよ、この子は。ん、んちゅっ!んんっ!」
「いーえっ! 私が拓雄君の彼女です! そうよね? ちゅっ♡」
すみれと彩子が拓雄の両脇に座って、彼を引っ張り合い、言い争いながら、キスを繰り返していく。
二人の柔らかい唇が頬や口に絶えず、触れていき、その度に顔を真っ赤にして、拓雄は呻くばかりであった。
「二人ともいい加減になさい。彼が嫌がってる」
「嫌がってる訳無いと思うけどなあ。憧れの美人教師に言い寄られて、嫌な気分がするわけないし」
「そうよ。拓雄君、先生とイチャ付けて、嬉しいわよね?」
「う……はい……」
向かい側のソファーに座っていたユリアが紅茶を飲みながら、呆れてそう口にするが、彩子もすみれも一向に止める気はなく、逆にぎゅっと腕を強く組む。
拓雄も一応、頷いてはいたが、迷惑半分、嬉しさ半分で、ただ俯いているばかりであった。
「んじゃ、早速、始めるわよー。汗かいたでしょう、拓雄? お風呂にでも入るう?」
「え? 別に……」
「良いわね、そうしましょう。お風呂沸いてるから、さっ、早く」
別に汗などかいてなかったが、彩子とすみれにそう言われ、腕を組まれながら、浴室へと連行される。
「くす、どう? 気持ち良いでしょう?」
「はうう……」
浴室に入ると、背後から抱きついて、すみれが体を密着させながら、拓雄の背中を流していく。
「ほら、もっと嬉しそうにしなさいよ。美人の先生達と一緒にお風呂なんて夢みたいでしょう?」
「ちょっと、狭苦しいんですけど」
ユリアは浴槽に入り、彩子とすみれは前後から彼に抱きついて、体を強引に洗っていく。
三人ともビキニを着ており、裸ではなかったが、それでも拓雄には刺激が強すぎて、直視など出来なかった。
「ん、んん……あん、先生の裸、見たい? 良いわよ。でも、拓雄君が水着を脱がしてね♪ ちゅっ、んんっ!」
彼の胸板に泡と湯でまみれた体を押し付けながら、甘い声で彩子が、囁き、拓雄と口付けを交わす。
これ以上ないくらい、刺激的な三人の誘惑に拓雄も必死にたえていたが、そんな教え子に彩子もすみれも更に追い打ちをかけて、理性を削いでいった。
「ほら、我慢しないで、さっさとすみれ先生のおっぱい見たいって言いなさい。そしたら、脱いでやるわよ。キャハハ!」
「そうよー。遠慮しなくて良いのよ。何かあったら、先生と結婚してくれるだけで良いんだから」
「うう……もう許してください……」
「はあ……拓雄君も我慢強いわね。これだと、まだ時間かかりそうだわ」
一線を超えたら破滅の未来が待ち受けていると察した拓雄は必死に彩子とすみれの誘惑に耐え、泣きそうになる。
そんな拓雄を見て、ユリアは拓雄と大人の関係になるのはまだ先だと諦めに似た溜息を付いていた
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