Vtuber好きな自分はTS転生をいいことに箱推し事務所に所属します

yktoo

第1話 - TS転生したので箱推しVtuber事務所へ所属します

 「ん...これは...どこだ?」


 起きてみると、どこかもわからない場所にいた。いきなりすぎて理解が追いつかない。まずは昨日の出来事を思い出そう。


 えーと、確か俺は昨日箱推ししてるVtuberの猫矢ルナのゲーム実況配信を見ていて、ずっと見ていたかったけど明日の仕事に支障を出さないために途中で配信見るのをやめて寝て...んで起きたらこれ?


 なんだこのよくわからない現象、転生でもした?いや...これマジで転生してる?



 *



 そのまま、高校生になった。想像通り転生をしていたらしく、あるぇ?と思ったが、転生なんてどうでも良くなるぐらいの事件があった。


 下半身の相棒がいないのだ。そう、言い換えるなら私は女子に転生したのだ。いわゆるTS転生だろう。最初こそ苦楽を共にした相棒を失ったことを嘆き悲しんだが、よくよく考えればこうとも捉えられる。


 自分が箱推ししているVtuber事務所トロイメライブは女性しかいない、逆転に発想で今ならトロイメライブに入ることができるかもしれないのだ。しかもありがたいことに自分の誕生日は2月、高校三年生の時点で成人できるので高校三年生にはエントリーシートを送れるようになるのだ。


 トロイメライブの二期生募集期間はとちょうど被るため、入ることができるかもしれない。しかもしかも、トロイメライブの二期生が来るまでは小規模事務所であったため、募集して合格する可能性は十分にある。


 そうして私はエントリーシートを送り、なんと書類選考を突破、オンライン面接を得て結果が送られるのだ。今日がそのオンライン面接の日、緊張するなぁ


 と、オンライン面接をしたのだが、緊張しすぎて何話したか覚えてない。大丈夫かな、なんか変なこと喋ってないかな...すごい緊張して夜しか眠れなかったが、その不安は数日後に届く合格通知によって全てかき消されることとなった。





 と、回想シーンを挟んだわけであったが、確かになかなかすごい人生を歩んだな、と思いつつ、初配信の準備をする。規約やらなんやら面倒なことを終えた私は、初配信まであと10分というところで机に座り待機する。


 「うわぁ...同接あとちょっとで1万いきそうだな...さすが企業勢、初配信の期待は大きい。」


 苦節18年、ついに私は夢のVtuberデビューを果たすのだ。すごい緊張するがそれ以上に感動が勝つ。コメント欄も待機を主張している人もいるがこういうVtuber関連で意見が多いのは匿名掲示板だ。自分もよく知る大手匿名掲示板を見てみると...



236―無名のVtuber好き

ついにあと10分で二期生来るぞ


237―無名のVtuber好き

wktk


238―無名のVtuber好き

どんな感じなんやろなぁ、キャラ付け気になる


239―無名のVtuber好き

>>238

それな、どんな子なんやろ


240―無名のVtuber好き

可愛い子希望、清楚系がいい


241―無名のVtuber好き

いやここはあえて変態枠を


242―無名のVtuber好き

>>241

いやぁそれはないだろ、一期生が清楚ばっかやしな


243―無名のVtuber好き

まぁそうやろな、でもやっぱできればただの清楚じゃなくてキャラ濃い感じがいいな


244―無名のVtuber好き

>>243

それはそう


245―無名のVtuber好き

>>243

禿同


246―無名のVtuber好き

言ってたら残り3分やで


247―無名のVtuber好き

>>246

うわまじやん、二窓できんから配信の方見てくる


248―無名のVtuber好き

>>247

いってらー、二窓勢はここで雑談の続きでもするか



 「えっ、もう残り3分、やばいやばい、深呼吸して...」


 気づいたら残り時間は3分になっていた。深呼吸をして気持ちを整え、自分の設定について振り返る...そうして初配信予定時間、待機画面を切り替えてミュートを解除する


 今の私は...琥珀あかりだ。


あかり「はい、みなさんどうもこんにちは!トキメク魔法をあなたの心に!トロイメライブ二期生の琥珀あかりです!」


 そうして現れたのは、長いピンク髪をツインテールにまとめ、紅紫色色の綺麗な目をしているピンク主張の立ち絵だ。衣装もピンクが多くピンクのフリルやリボンなどを多くあしらったドレスに様にも見える衣装で、肩や腕などの露出はちょっと...というよりだいぶ多い衣装だ。極めつけには存在感を主張してくるこの胸である。一応チャームポイントは首元にある赤いリボンなのだが、それより目を引くぐらいの存在感である。


 見ていてわかると思うが、モチーフは魔法少女だ。TS転生といえば魔法少女だからね、この設定でお願いしたのだ。



 ===コメント===

・おーこれは清楚か?

・魔法少女キターーーーーー!!!!

・えっっっrなんでもありません

・素晴らしいものをお持ちで

・これは推せる

・大型新人入りまーす

・この見た目なら清楚であってくれ頼む!

・清楚清楚清楚清楚清楚清楚

・果たしてどうなる



あかり「えっと...二期生最初の初配信を任されて緊張してますがよろしくお願いします。本当はここでいっぱい雑談したいんだけどね、初配信は30分しか枠取れないから早速自己紹介いきましょう!」


 そうして、画面を切り替えて自己紹介画面に向かう。ただ、画面を切り替えて気づいたが事前練習していたために最後の方の画面になってきたことに気づく


 「あっやべ」



 ===コメント===

・おっとぉw?

・これはやったな

・初配信PONか

・なんか見てはいけないものが見えた気がするwww

・あれっwwwwwwwww

・これは奇跡の初配信

・切り抜き待ったなしですな



あかり「ちょっと待ってね、えっと...」


 できるだけ冷静を取り繕ったつもりだが、かなりの冷や汗が流れる。初配信でPONは印象には残るがかなり恥ずかしすぎる。一回ミュートにして画面を整理し、自己紹介画面を最初の画面に変える。


あかり「ふぅ...ごめんね初配信で事故っちゃって、それじゃあ始めます!えーと、モチーフはもちろん魔法少女で、この世に蔓延る悪を倒しながら配信活動をするネットに強い魔法少女です!」



 ===コメント===

・ん?

・あれっw

・ミュートじゃね?

・これはまずいですよぉ

・初配信でこれは一周回って素晴らしい

・ミュートだよー!

・ミュート事故は初配信でした

・気づいてないのか

・大丈夫かー



あかり「あっ、ミュートだったぁあ〜〜〜〜」


 ===コメント===

・気づいた!

・草

・これは期待の新人

・ふにゃふにゃ声助かる

・可愛いw

・同接2万行ったしw

・同接二万おめ!

・わんちゃんトレンド入らないかな



あかり「あ〜〜何も見なかった。いいね?」


 ===コメント===

・うっ頭が

・これは記憶を消しても蘇るほどの濃さ

・伝説はここから始まった

・何も見てません!

・何かあったっけ?

・大丈夫かな

・無事にPON属性が追加されました

・うーんこの()



あかり「えっとー...これもう一回言わなきゃだめかな。簡潔にまとめていい?見た目通りに魔法少女モチーフで、世界守ってます!はい以上!」



 ===コメント===

・もうめんどくさがっちゃってるw

・ええで

・初配信で全てを諦めた女

・大型新人ktkr

・がんばれー

・可愛いw

・属性多すぎてキャパオーバーしそう

・世界を守る魔法少女これでいいのか

・世界守りながら配信するとは()



あかり「誕生日は2月8日、身長は魔法のステッキを頭に乗せて185cmです」


 ===コメント===

・んん!?

・身長高いんだね(白目)

・異物混入

・とりあえずその頭に乗っけてるもの降ろそうか

・魔法のステッキの長さによってはすごいことになるぞ



「ちなみに魔法のステッキの長さは30cmですさて次行きましょう」



 ===コメント===

・おっとこれはw

・30cmってことは...

・185-30

・155か!

・うーんこれはw

・どこまで属性盛れば気が済むんだ!

・明らかにコンプレックスな反応や、これは弄らなければ



あかり「はいはい次行きますよー。ちょっと呼んでくるからちょっと待ってねー」


 ===コメント===

・呼んでくる?

・なんか双子設定とかあったっけ

・どういうことや

・次はどんな属性が出てくるんや

・wktk

・もう何が来ても驚かない

・驚いたら負けだと思ってる



 私はTS転生した身、これを公言するわけないが、私には前世の記憶と今世の記憶がある。今が今世の記憶というのであれば、前世の記憶を使わずにいるのは勿体無い。つまり...


あかり?「あー、あー、これでいいのか?どもどもこんちゃー」


 声を何トーンか落として、髪色を白、右目を赤色に変え、前世の様に気さくな感じで声を出す。そう、二重人格キャラである!ちなみに髪色と目の色を変えたのは区別をつけるためである。



 ===コメント===

・ん、これは

・二重人格?

・人変わった?

・どういうことや

・属性盛りすぎ尊死する

・すいません驚きました

・なんなんだぁこれはぁ



あかり?「えっとー、うん、あの、二重人格っていうやつ?そういうことです。はい、質問ある?」



===コメント===

・質問しかありません

・これは...ん?

・二重人格Vtuberは珍しいな

・なんかすごい男っぽい

・かっこかわいい

・いきなり個性強いな

・名前は変わらないのか?

・趣味はー

・好きな食べ物

・あかりちゃんとの関係性



あかり?「あぁコメント流れるの早えよ...えっと、名前、我輩は二重人格である、名前はまだない。趣味、あいつと変わらん、ゲームとアニメ、あとミリオタだ。好きな食べ物...基本何でも食うけど柑橘系は苦手だ。あかりとの関係性...?ふむ...一生を共にした仲だ、嘘は言ってない。ん...時間ないから戻ってこいと言われたので今日は帰る。また次機会があったらな」

あかり「よし...ということで私は二重人格です!魔法少女たる力はあっちが持ってるからあっちが本体って言ってもいいね」


 ===コメント===

・一回理解することを諦めよう

・頭が追いつかない。とりあえず推しにするわ

・一人で二つ美味しい...てこと!?

・これ次の人ハードル高すぎだろ

・(´・ω・)

・いやぁこれはwなかなか濃いものが出ましたなw

・コメント早すぎてリスナーすら追いついてない

・もうちょっとで同接3万ま?



 そんな感じで、自分の設定について話したが、そろそろ時間がなくなってきたので、最後に締めの言葉を告げる


あかり「それじゃあ時間も時間だし今日の配信は以上になります!あ、二期生を代表して宣伝しますが、残り二人の初配信が終わったらそのまま初配信振り返り配信をします!みんな残りの二人が配信事故起こすことを願いながら待っててね!」


 ===コメント===

・振り返り配信楽しみ

・放送事故したのだいぶ根に持ってるな

・死なば諸共ってかw

・濃い初配信だった

・とりあえず切り抜き師は頑張ってもろて

・初配信楽しかったー

・これは推せるな

・可愛くてPONでどことは言わないが主張が激しい部位があり低身長で二重人格...どゆことだ

・次配信楽しみやな

・そろそろ次の子の待機始まるで

・またねー



 そうして、激動の初配信を終えてしっかりと配信を閉じたことを確認、そのまま気を楽にして深呼吸をする。そうしたらばマネージャーにしっかり連絡する


あかり「もしもし?やっと終わったぁ...そっちは大丈夫ですか?」

マネージャー「えぇ、見ていて問題はありませんでした。これなら大丈夫でしょう、ただ、今回は問題ありませんが一応ミュート関係はおさらいしましょうね」

あかり「それは本当にすみません」


 私...というか初配信をする企業Vtuberに共通すると思うが、初配信なので何かやらかさない様にマネージャーが監視しているのだ。これは結構心強い


マネージャー「とりあえず、疲れたでしょうし少し休憩して、余裕が出たら他の子の配信も見に行ってあげてください。あ、コメントはしちゃだめですよ?」

あかり「はーい、じゃあまた」


 そうして通話を切り、同期である他の人の配信待機画面を開く、今日はとりあえず同期の配信見てゆっくりしよう...振り返り配信あるからゆっくりできなかったわ






 ===あとがき===

初めましてみなさん、この度投稿させていただいたyktooです。先にお話ししますが、今回の話は深夜テンションで作り始めた駄文かつ乱文で、設定も詳しく作っていません。一応連載中にはなっていますが投稿頻度も不安定で唐突な失踪もありえます。まぁ、この話は見て食ったらいいなーの趣味程度で作るので今後ともよろしくお願いします。ちなみに、今後も続ける場合こんな感じであとがきに近況報告を書かせていただきます。今日の近況報告は...なんかあるか?なんとなく書いてせっかくだし投稿しようというその場のノリで作ったものです


最後に!注意点!

私は長くカクヨムを愛読しているので、なんかこの展開どっかで...と言うことがあると思いますが、それはリスペクトということで多めに見てほしいです。できるだけオリジナリティを追求するのでどうか悪しからず。


♡とか☆とかお願いね!じゃあまたいつか!


(2024/08/13追記):見返した結果前世を見返してるシーンで見ていた配信のVtuberの名前をミスってたので修正しました

(2024/08/13追記)誰のセリフかわかりずらかったんで全セリフの前に名前を挿入しました

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