第20話ファインプレー
僕はある時期から、羽根モノを打つ様になった。
デジタルのパチンコに飽きて、玉の1つ1つに心揺るがせる羽根モノに。
玉ちゃんファイトも面白かったが、ファインプレーが特に面白かった。
僕はタヌ吉君を知らない世代。
だから、ファインプレーはヒットの左に付いた玉がVを射止める台が多い中で、右のヒットてV入賞する台を見付けると、1日中打っていた。
ある時期、4000個定量とかあったが、無制限で打てるようになると、そろそろ面白くなる。
半年間、羽根モノで食って行けた。
あるパチンコ屋の、かわいいお姉さんが僕が呼び出しランプを付けると必ずやってきた。
噂では、彼女は僕の事が好きらしい。
短い会話も交わす仲になった。
余り書きたく無いが、彼女は巨乳だった。
いつもの様にパチ屋に行くと彼女が居ない。
常連さんに尋ねたら、辞めたそうだ。
惜しかった!もうちょい、大人なら飲みに誘っていたが、羽根モノで飲み屋1人で行くのが精一杯だった。
あの日は、ファインプレーでは無くて、甘のギンギラパラダイスだった。
HとLで出玉が違うヤツ。
恥ずかしそうに、箱を持ってくる彼女が可愛かった。
だが、それは19歳の時。
ホントに自慢じゃないが、モテ期だった頃。
今は、デブで臭くてサングラスのオッサンだが。
その後は、このパチ屋に行っても彼女と会う事は無かった。
それから、ひたすらファインプレー。
500円玉しか無い日は、ファインプレーで勝負した。
また、チューリップで半箱貯めて、ファインプレーを打つ時もあった。
11連続1Rもあった。
その日は、ファインプレーで1万円負けた。
ファインプレーで2箱出して、デジタル機を打つ日々。
ファインプレーにはお世話になりました。
今、マルホンはシャカラッシュしか出して無いような気がする。
潰れたしね。
奥村も正村も、名機を出した会社が消えてしまう。
現在の様な当たらないクセに、派手な演出などいらない。
悪ふざけだ。
今、外は大雨。
明日は晴れているだろうか?パチンカーには、雨が似合う。
パチンカーは、日向に生きてはいけない。
自重するべきである。
土曜日の夜に、ふと、26年前を思いだしてしまった。
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