第2話 鏡
**シーン: 釧路 - 居酒屋のステージ**
居酒屋の一角で、簡単なステージが設けられており、地元のイベントとしてお笑いライブが開催されている。観客は温かい雰囲気の中、期待に胸を膨らませている。美咲と烈は、漫才を披露するためにそのステージに立っていた。
**烈:**
「こんばんは、みなさん!今日は美咲と一緒にお笑いライブをお届けします。僕たちが演じるのは…」
**美咲:**
「…もちろん、探偵と普通の人のコンビネーション!それじゃあ、始めていきましょう!」
**烈:**
「最近、僕が探偵としていろんな人と接するんですが、たまに変わったお客さんが来るんですよね」
**美咲:**
「変わったお客さん?どんな人が来たんですか?」
**烈:**
「『例えば、ある日、部屋に大きな鏡を持ってきた人がいて、どうしたのか聞いたら…自分の顔をじっくり見たかったからって言うんです』」
**美咲:**
「それは…ちょっと変わってますね」
**烈:**
「『さらに、その人は言うんですよ。鏡に映る自分の顔を見て、心を落ち着けるんだと』」
**美咲:**
「それって、自己満足ってやつですよね?心を落ち着けるために鏡を使うって…」
**烈:**
「『まさにその通りです。しかも、その人は僕に言ったんです。『鏡の中の自分が一番いい顔をしているから、そこにいると心が平和になるんだ』と』」
**美咲:**
「それで、どうなったんですか?」
**烈:**
「『結局、その人は鏡に映った自分を見続けるあまり、部屋の中に出られなくなってしまったんですよ』」
**美咲:**
「それは大変ですね!まるで自分の世界に閉じ込められたみたいです」
**烈:**
「そうなんです。でも、そんなことがあっても、僕はなんとかその人を助け出しましたよ。鏡から目を離せない時は、別の角度からサポートするのが探偵の仕事ですね」
**美咲:**
「さて、私も一つ話を…。私の友人が最近、料理教室に通い始めたんですが、どうも彼女の料理が火事になることが多いんです」
**烈:**
「火事になる?それは相当な問題ですね。どうしてそんなことになるんですか?」
**美咲:**
「『それが…彼女がレシピを見間違えて、火を使うところに『冷やす』と書かれていたんです』」
**烈:**
「『冷やす』?それはどういうことですか?」
**美咲:**
「『実際には、冷やすのではなく、強火で煮るべきところだったんです。でも彼女は、『冷やす』と信じて、火を消すことができずに…』」
**烈:**
「なるほど!それで火事になったんですね」
**美咲:**
「そうなんです。料理教室ではなく、消防士の講座を受けるべきだったかもって冗談を言っています」
**烈:**
「それはなかなかのユニークな話ですね!」
ステージでの漫才は、観客の笑い声と拍手で溢れ、居酒屋の中は笑顔に包まれた。美咲と烈のコンビネーションは絶妙で、彼らの軽妙なやり取りに観客は大いに楽しんでいた。
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