2024/8/13
アメンボの仲間の架空の虫を紹介する番組。
入口を花に覆われた水槽に入りこみ、背中に水滴を乗せながらツユクサに似た紫色の体からは16本の足が伸びて水面を滑っている。
そんな彼に追加の水滴が落ちる。
水に沈んだ体は小さなオレンジ色の魚に変化する。
金魚のような長い尾を翻しながら魚は水槽を泳ぐ。
ひとかかえほどある大きな饅頭を食べる。
外側は卵白と薯蕷芋でできたかるかんのような食感で、中には熱いカスタードが入っている。
周囲の壁には戦時中の写真が飾られていて、空襲を受ける山の風景が饅頭と重なる。隣で母が同じものを食べている。
食べ進める内に皮付きのぶどうが出てくる。
苦手な私は「余計なことを」と思いながら食べ進める。
久しぶりに食べた皮付きぶどうは不快な食感だったが、味は悪くなかった。
肩が重い。
「この重さは蛙だ」と思えば、冷えた感覚とともに跳んで離れていく。
「この重さは猫だ」と思えば、スルリと体を滑って鈴の音とともに離れていく。
「この重さは蟹だ」と思えば、髪の毛をいくらか巻き込んで左右に揺れながら離れていく。
男の子がベッドの傍を走っていった。
目覚めると昨夜泊まった通りの、一人部屋のホテルの一室だった。
彼と遊んでやっていたのかも知れない。
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