星新一はつまらない

 星新一は面白くない。


 アイデアがつまらない。

 語り口も陳腐。

 文庫に収録されていた、

 同人誌時代の作品を読んで、

 そう思ったことを覚えている。


 嬉しかった。


 星新一は面白くない。

 星新一は面白くなった。

 天才じゃない、凡人なんだ。

 

 なら、私にも。

 夏休み。

 読書感想文を書いた余り。

 原稿用紙を机に広げる。

 私の目の前には、宇宙が広がる。

 何でも、できる。気がした。

 宇宙は、一文字、一文字、ごとに。

 小さく小さく、圧縮されていく。

 一枚を埋めた。一枚を産めた。


 ファースト・スターと

 https://kakuyomu.jp/works/16817139556881568286


 私は、凡。




 次回予告。

 「宮部みゆき、東野圭吾に。がっかり」

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