黒い陰。


 Aさんは偶に、変なモノを感じるそうだ。


 黒い陰が、見えるのだとか。


 それ・・は、どこにでも現れて、けれど他の人には見えていないモノらしい。


 それ・・は、とてもいやな気配がするらしい。

 なのでAさんは、その黒い陰が見えたら息を殺して身を隠すのだという。


 それ・・は、しばらくなにかを探す素振りでそこらをうろうろとして、数分くらいでふっと消えるそうだ。


 Aさんは、その黒い陰を怖がっている。


 幸い、まだそれ・・に見付かったことは無いそうだ。


 それ・・に見付かってしまうと、一体どうなってしまうのだろうか・・・?

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