白い服の男
「白い服の男」★★★★★★★★☆☆
〇収録「白い服の男」
〇評価(10点満点)
アイデア:4(5点満点)
文章 :4(5点満点)
合計 :8
〇あらすじ
特殊警察機構の署長は白い服を身にまとい、きょうも「平和」のために戦う……
〇寸評
ある種の人気が高い作品である。満点でないことに不満を感じる方もいよう。
しかし、作品として見た場合、話としておもしろいかというと、5点をつけるほどではない。
文章も筆が走り過ぎているというか、もっと落ち着いて書いてほしかった。タイトルはよい。
ディストピア小説としては、「生活維持省」と比較した場合、完成度にかなりの差がある。
要はまあ、世間の評価に比して、私はあまり認めていない作品ということだ。秀作だとは思うが(つまり、傑作ではない)。
ちなみにだが、この次に収録されている「月曜日の異変」は、現在の視点でみると大問題作だろう。星新一の作品の中には、時代の変遷の中で、不都合の生じている作品が多少ある。その中でも、この「月曜日の異変」は群を抜いている。女性には読ませられない。単純につまらないので、読む価値はないけれど。
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