第2話 オランビス島へ③
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(カッコいい人だったな…またひと目見たいな…)
あの非現実的な出来事から6時間後。私たちは無事に【ハワイ】ホノルル国際空港に到着した。
日本から出発したのは午前10時ぐらいだったから…ハワイは…
みふる「わぁ…真っ暗…あれっハワイって結構時差があったような…えーっと…」
ひすい「そうね。日本だと昨日の夜23時ぐらいになるわね。」
みふる「昨日の夜!なるほど…教えて頂きありがとうございます。押領司さん。」
そうそう確か日本と19時間差。飛行機で時間も移動するなんて不思議な感じだよね。帰りは時差ボケに気をつけないと。
ひすい「さぁ2人とも…長い飛行機旅で疲れたでしょ。今から予約したホテルへ行って休むわよ。」
彼女はパンッと手を叩き、空港内のホテルへと歩き出した。
なんと会社が女性3人の夜道の移動は危ないという事で、ホテルを用意してくれたのだ。
さすがうちの会社…ここまで保証してくれるなんて太っ腹。しかも今から泊まるホテルは…お金持ち御用達の所だ。
私じゃ絶対に泊まれないホテル…楽しみだな。ワクワクしながら私たちも押領司さんの後に着いてく。
…こうして、移動とホテル滞在で海外視察1日目は終わりを迎えた。
ちなみにホテルの部屋割りは…
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※会話のみとなります。
ひすい「3部屋じゃなく…2部屋の予約ですって?!」
受付「はいっ…会社様の方で1人と2人に分けて欲しいとご依頼を受けまして。申し訳ございません。本日満席の為、新たに部屋をご用意する事も…」
ひすい「それなら…仕方ないわ。じゃあ部屋割りは私と…」
(父さん…また余計なお節介を!!でも…これは みふると仲を深めるチャンスなんじゃ…)
みふる「あっ…でしたら私と いるか先輩が同室にしたら解決ですね。良いですか?いるか先輩。」(押領司さんと仲良くなれたけど…まだ変に緊張しちゃう。)
ひすい「えっ…みふる…」
「私も同じ事を思っていたよ。よろしくね!みふるちゃん。押領司さんゆっくり休んでください。」
ひすい「…………」
(…たしかに僕1人の方が色々と都合が良い。海原さんが親切心で言っているのも分かってる。でも…)
みふる「やった!よろしくお願いします。いるか先…」
ひすい「私が有利に1人部屋なんて不公平よ。グーパーで決めましょう。」無言の圧
私/みふる「「押領司さん?!」」ビクッ
ひすいの無言の圧に脅えた2人は素直に「グーパー」に参加した。
〜グーパーを行った結果〜
ひすい「あらっみふる と同じ部屋ね。よろしくね。」(予想通り。2人とも動作が遅いから何出すか分かりやすかったな。)
みふる「あばばば…よっよろしくお願いします」緊張気味
「…………」
(大丈夫かな…みふるちゃん…顔が大変な事になってる…)
結果…私が1人部屋を勝ち取ってしまった。
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次の日…
朝7時…
旅の疲れでぐっすり眠れた私は、1階のロビーで2人分のコーヒーを運んでいた。
みふる「ふぁぁぁ…」
先にロビーにいたみふるちゃんは、ソファで自身の頬を叩いたり、屈伸したりして無理に眠気を飛ばしているようだった。
それを見て、彼女分のコーヒーを持ってきたのだ。見た目によらず、みふるちゃんは大のコーヒー好きだし。
テーブルに2つのコーヒーを置き、私もソファに腰を下ろす。
「おはよう。みふるちゃん。…眠気覚ましのコーヒー飲む?」
みふる「わわっいるか先輩からのコーヒー…とても嬉しい!ありがとうございます!いやぁあの…昨日は夢見が悪くて…」
「へぇ〜どんな夢を見たの?気になるな。」
みふる「うぅ重い岩に潰されて死ぬ夢です(涙)最悪でした。慰めてください〜」
あらー…そんな最悪な夢を見たら、寝不足になっちゃうよ。しかも押領司さんと一緒の部屋だったから…変に気を使ったんだろうな…
「よしよし。大変だったね。みふるちゃん。」
泣きべそかきながら駆け寄る彼女は、なんだか加護欲が湧き…私は頭を優しく撫でた。
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ホテルのロビーにて、そんな小話をした後…
朝の9時…
予定通りホテルから出た私たちは待ち合わせの港へ移動し、オランビス島の現地の方と合流した。
ナマリ「宝株式会社のお三方、お待ちしておりました。私、副村長のナマリと言います。」
ひすい「ナマリさん。私、押領司と言います。ーー5日間よろしくお願いいたします。」
お互いに英語で会話する2人。英会話スパルタ指導のお陰で私もなんとなく意味が分かる。ありがとう押領司さん。
みふるちゃんは…あっ嬉しそうに2人の会話を聴きいってる。ちゃんと意味を理解している。良かったね。
ナマリ「ささっ私達の船は、こちらになります。着いてきてください。」
そう言ってナマリさんが目をむけた方向に大型船がゆらゆらと波に揺らいでいた。
船は大きな白い帆に、木材を多く使っていて…まるで海賊船みたい。これは旅行の資料として写真を撮った方が良いよね。
パシャ パシャ
スマホで何枚か船を撮影した後、先に歩くナマリさん達を追いかけた。
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