My Life 〜とある無職の一日〜

変化球メガネ

第1話 会社員、無職になる

 ある日、目を覚ましたら、僕は無職になっていた。昨日までは朝7時に会社に行き、夜7時には仕事を終えて帰宅する、そんな生活を週5で繰り返していた。日々社畜の如く、馬車馬のように働いていた僕が朝起きると無職化してしまっていた。

 前述の通り、僕はこれまで会社員として働いていた。職種はITエンジニア。毎日パソコンと向かい合い、1時間程度のミーティングをこなし、それ以外はアプリの機能を実装するプログラムを組んでいた。朝7時には家を出て、帰ってくるのは夜になっている頃。そこから夕飯の準備に取り掛かるため、自由に使える時間はほとんど無かった。


(そういえば、在宅勤務もしていた時期もあったな。)


今から数年前、世界的な感染症の流行により出社をすることが禁じられ、可能な限り在宅で勤務することが推奨された。感染したら最悪、後遺症が残る場合もあったため、人々は家で過ごす時間が多くなった。

 ワクチンの開発や感染症に対して精神的に慣れてくると、多くの人たちが外に出るようになった。その結果、多くの企業は再び出社を求めるようになってきた。在宅勤務では8時に起きて準備したら間に合っていたのに、出社が始まれば6時に起き、7時には家を出なければいけなくなった。正直、よく1年以上も続けることができたなと思う。


 だが、そんな生活も終わりを迎えたようだ。これからどうやって生きていくかはまだ決めていないけど、何とかなるだろうの精神で生きていこうと思う。

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