第10話

20××年10月


山本もこっち側の人間とは思わなかった。そもそもあいつは彼女もいそうだったし、近所ですれ違っても挨拶もしない。こっちもしなかったけど。

それが向こうから挨拶してきて、飲みに行ってあんな事になろうとは思わなかった。

あの如何にも媚びてくる感じが変にかわいく見えてくるのは、俺も飢えてたってことなんだろう。

だけどな、次の日はまた普通に挨拶もしないで無視してくるっていうのは、どうゆう解釈すればいいんだよ?思い出すと腹が立ってくる。

かわいさあまってっていうそれなのか?

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