154. 『ノーマルガール』2巻

 1巻発売から連載休止を挟んで実に2年……待った甲斐がありました。



◆『ノーマルガール』(2)家守真言


 上京&大学デビューを目指す引きこもり女子の青春コメディです。作者様の異次元なギャグセンスは短編時代から注目していたのですが、連載作品でもまったく衰えを知りません。



 ep.9~10_おりちゃん、テンパりながらもバイト頑張ってるなーと思っていたら、店長も大概やべー人だったのには笑いました。近年あちこちの漫画に出没している母性モンスターの一種です。


 ep.11_「(リアルが)充実しても疲労としか認識できない」恵那えな(妹)の言葉が紙面越しに突き刺さるのですが!? それでも一歩一歩克服しようとしてる伊織ちゃんは本当に偉いです。



 ep.12~13_カラオケ回という名の神回。「ポゥッ!!!」の見開きでは呼吸困難になるほど爆笑しました。その後の相部屋心理バトルも最高です。師弟?で天丼は反則だろ!


 ep.14 G(内なる自分)との対話。あれ? 何か普通に感動するぞ……? なみちゃんとも改めて繋がることができてよかったですね。


 ep.15_やっぱり店長やべー奴じゃねえか! もうこれそういう能力者だろ……。母娘百合(母娘じゃない)と思えばいけなくもないか?(錯乱)



 ……と、ここまでが連載休止までの回でした。

 再開を願いながら、毎週月曜0時にヤンジャンアプリを確認し続けること幾星霜。ある日突然更新マークが目に飛び込んできた時には、思わず小躍りしてしまいました。



 ep.16_まさか第1話のあの人たちが再登場するとは。ブランクを感じさせないキレッキレのギャグを通じて、伊織ちゃんの確かな成長が窺える良エピソードでした。

 「再来ロングタイム・ノー・シー」は内容に沿ったサブタイながら、再開を信じて待っていた読者へのメッセージのようでもあり、思わず涙がちょちょぎれます。


 ep.17_髪セルフカットの時点でフラグビンビンなのですが、出来上がりの絵面は卑怯(爆)。美容師さんも同類なの負の相乗効果。えがお(笑)。こりゃもうダメか……と思いきや、本人と同じリアクションしてしまいました。オチは流石。



 ep.18_満を持しての入学式。徹底的に周囲と噛み合わないこの感じがもう共感性なんちゃらで胸が苦しい……。実家の酸素とかいうこの作品でしか聞けないパワーワード。何で2バージョンあるんだよ(笑)。


 しかし、これすらもまだ序章にすぎないとは。連載も追っていますが、続きも期待を裏切らない展開で爆笑&感動必至です。相変わらず何でこんなにコミュ障陰キャの解像度高いんだよ!?

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