俺のクラスに転校してきた美少女はゲームの世界から来たゲームのヒロイン 〜ゲームのヒロインとの同棲学園物語〜
赤岡伊織
1章 ゲームの世界からやって来たヒロイン
第1話 俺の好きなゲームのキャラの中川さん
俺は高校二年生の頃……信じられない出会いを経験をした……
俺の名前は
そのゲームは、中学二年生の頃……同じクラスの女子に勧められてやったゲーム……ゲーム名は私立金森学園物語といって、十人以上の魅力的な美少女が登場する、ギャルゲーだ。
俺はその中の
何故彼女のことが好きなのか……ストレートで美しい紫色の髪……そして容姿端麗で、とても優しい性格で俺はゲームが進むごとに、彼女の魅力にどっぷりつかっていった。
彼女は主人公の攻略対象のヒロインの内の一人であった。
「現実に三葉桃子がいたらなぁ……」
俺はそう思いながら今日もゲームをプレイしていた。そんな日々を過ごしていた最中……
「どうしたの? 海人そんなにボーとして」
「え? いや、中川さんちょっと考え事をしたいだけだよ……」
現在、俺の家にはゲームの世界から来たヒロイン中川さんがいる。俺はゲームのヒロインと同棲することになった。
なぜ……こんなことになったかというと……
それは昨日の朝に遡る……
俺は今日もいつも通りの時間に家を出ていつも通りに学校に行くそんないつもと変わらないルーティンみたいな感じで学校に登校していた。
「どうしたんだ? 浮かない顔して?」
俺は学校の教室に着き、座席に座ると……俺の友達である
俺が浮かない顔をしている理由……それは今日が週初めの月曜日だからだ……月曜日の朝のこの時間は休みが終わってしまった虚無感に襲われることもしばしばある。
「だって今日からまた一週間の学校生活がスタートするからさ……なんだか休みが恋しいなって……早く帰ってゲームしたいよ……俺は……」
「ゲームって、最近はまってる私立なんちゃら学園ってやつか? そんな面白いのか? あれ」
「私立金森学園だ……ヒロインがたくさんいるんだけどよ……そのヒロイン一人一人がそれぞれ魅力的でゲームをプレイしていてとても楽しいよ」
俺は正孝にゲームの魅力を語り、大きく背伸びをした。
俺は中学生の頃よく私立金森学園というゲームをやっていたが、最近になってまたやり始めてやっぱり俺はこのゲームが好きだと再認識させられることになった。
「
岡村とは私立金森学園の主人公で昔中学時代の友達にその主人公に似てるっ言われた記憶がある。
「あはは!! いいよな!! キャラゲーとかラブコメの主人公は、美少女と手を繋いだり、他にも色々な!!」
確かに……ラブコメなどの作品を見ていると時々その主人公のことが羨ましく見えてくる時がある……
「なぁ、そういえば知ってるか? 今日! 転校生が来るらしいぜ!!」
「……えっ? そうなの……?」
「なんだよ! その薄いリアクションは! 転校生だぞ! なんかワクワクするよな!」
「そうだな……」
俺は正孝に転校生が来ると聞かされても薄いリアクションになってしまった……
「ってか、なんでお前、転校生来ること知ってるんですだよ!」
「いや〜それが先生が話してるの聞いちまってよ!だからこれは確定だ!」
「そうなのか……」
すると、勢いよく教室の扉がある開く音がした。扉の奥からは俺たちの担任の女性の先生みんなからはかえでちゃんという愛称で親しまれている、先生が入ってきた。
「はーい! 皆さん! 席についてください!」
先生は教卓の前に立つと席を立っている生徒たちにホームルームをするために注意を促した。
「また後でな! 海人!」
「ああ……」
もうすぐホームルームが始めるため先生の言葉を聞いた正孝は自分の席に戻って行った……
「はーい! 皆さん! 今日はこの教室に新しい仲間……転校生がやって来ます!」
「……おお!!」
先生がそう言うとクラスが溢れんばかりの歓声が上がった。
やっぱり転校生というのは盛り上がるものなのか……
騒がしいかなっているクラスを見渡すと正孝がこちらに向かってピースをしてくる……
正孝は特に俺に何かを言ったわけではないが、なあ……俺の言った通り転校生が来ただろ!! と言った文言を俺にピースで伝えてきたような感じがした。
「それじゃあ! どうぞ! 入って来て!! 吉沢さん!」
「……はい……」
先生が呼びかけてからしばらく沈黙があったが……その転校生は、可愛らしい声でそう言って教室のドアを開けた。
転校生が足音を響かせ、ゆっくりと教卓に向かっていく……
その転校生は、容姿端麗でピンク色の髪が煌びやかに光って、スタイルがとても良くてモデルのような体型だった。
クラスの男子たちは、そのあまりにも現実からかけ離れた美しい美貌にあっけに取られてるようだった。
かくなる俺もあっけに取られていた……こんなに可愛い人存在したんだ……まるで新しい新種の生物を発見したかのような反応を俺は見せた。
「こんにちは……一応、転校生の、中川鈴音です。みなさんよろしくお願いします。」
その転校生は、そう言って深々かく頭を下げた。
「おおーー!!!」
クラスメイトは男女問わずとてもでかい歓声が上げる……
「……中川鈴音……?」
俺は中川鈴音という名前を聞いた途端、静かにそう、誰にも聞こえない独り言を漏らした。
その中川鈴音という名前聞き覚えがあったから……確か……あのゲームのヒロインの一人と同じ名前じゃなかったか?
すると、先生が横にいる中川さんに
「あら? あなた…名前吉沢さんじゃないの?」
「はい……中川鈴音です。」
「ごめんねぇ、最初吉沢さんって聞いてたものだから……」
「いえいえ…大丈夫です。」
中川さんは、手を左右に振ってそう謝罪に答えた。
目の前にいる転校生の中川さんのことを何かの手違いで吉沢という名前で紹介してしまったのか?
「じゃあ!中川さんは、あそこに席ね!」
「はい!」
そう言われて彼女は、ゆっくり自分の席に向かって行った。
へぇ〜転校生か……中川鈴音……
俺はそんなことを椅子に座りながら思っていた。
ホームルームが終わると中川さんの席の周りには男女とわず人が集まっていた……
「わたし! 月野雫って言うの!! これからよろしくね! 中川さん」
「うん!! よろしく!! エヘヘ」
クラスメイトと彼女はそう言って初めての挨拶を交わしていた。
授業中……俺の席は一番後ろの列の一番左側で中川さんは俺と同じ列の一番右側だったので時折気になって彼女の方を見たが、彼女の顔は寂しそうな何かに戸惑っているかのような表情を見せていた。
こうして俺のクラスに転校生として中川さんがやってきた。
そして……学校が終わり……俺はバイトに明け暮れていた…
「合計千五百七十円です。……こちらレシートです。番号でお呼びしますので、今しばらくお待ちくださいませ……」
俺は今、有名ファストフード店でレジのバイトをしている。
バイトをしている理由と言えば……まず一番にお金が欲しいのと、あとは単純に社会経験をしてみたかったからである。
俺は来てくれるお客さんに対応を続けていた。
そして、時間も時間でお客さんは、全く店にやって来なくなった。
時計を見るともう午後八時半を回っていた…俺がバイト九時終わりだから……あと三十分で終わりか……そう思っていると……
「あらあら、山田くん! ずいぶんお疲れのようね!」
「えっ?」
そう話しかけて来たのは、俺と一緒のバイトに務めている俺の一個上の先輩……
橋本先輩は、相変わらず清楚で世界で最も黒い物質と言われているベンタブラックほどの黒い髪の毛……高校生ながら大人っぽくてポニーテールがよく似合っている……
「俺……疲れてるように見えます?」
俺は自分が今どんな顔をしているかわからないが他の人が言うなら俺は疲れているのだろうか……
「ええ! とっても疲れてるように見えるわよ!」
「まあ……週初めですからね……それは疲れますよ……」
「もう! 山田くん! まだ月曜日なのよ! ほらまだ四日あるから! 一緒に頑張りましょう!!」
橋本先輩は俺に労いの言葉をかけてくれた。
「あ! そうだ! 今日、山田くん! バイト終わり、あたしと同じ九時でしょ! 今日途中まだ一緒に帰らない?」
「いいですけど……」
「やった……!」
そう言ってその場で手をグーにしてぴょんぴょん跳ね出した……
この人……今バイト中って事忘れてないか……?
そしてバイトが終わり……先輩との帰り道……
「そういえばさ、山田くんって、彼女とかいた事あるの?」
そう先輩から唐突に彼女がいたとかどうとか聞かれる……
「ないですね……俺……その……ゲームでは好きなキャラっているんですけど……現実世界で人を好きになったことがないというか……初恋がまだなんです……」
「ええ……面白くないな……」
「……っ!」
すると先輩はいきなり俺の頬をつんつんしてきた
「なっ……!? 何してるんですか? 先輩?」
「ん? 何って! そんな山田くんに恋の素晴らしさを教えてあげよう思って……」
そう言うと俺に思いっきり顔を近づけてきた……
「っ!?……」
俺の心臓が高まる音が聞こえる……
「ふふっ! ほら! 今ドキドキしたでしょ!」
そう先輩は俺の耳元で囁いて来た……
「おちょくらないでください!!」
鏡がないから自分の顔がわからないが……俺の顔は、相当赤くなっていたと思う。
先輩は、俺が戸惑いを見せていると……にっこりと微笑んで……
「ごめん、ごめん、それじゃあ!行こうか!」
橋本先輩は満足したのかとても気分よく歩き始めた。
「その……さっき山田くんが言っていたゲームのキャラってどんなキャラ?」
「え? 私立金森が母のギャルゲーのヒロインの三葉桃子って言って」
「あら? そうなの? ギャルゲーの女の子みんな可愛いわよね!! まぁ、あたしの方が可愛いけど……」
「その自信どこからくるんすか」
「だって……美人で清楚で生徒会長って、いかにもギャルゲーのいそうなヒロインじゃない!」
「自分で言うんすね」
「なによ、さっきアタシでドキドキしたくせに!!」
「いや! あれは! 隙をつかれたというか!」
先輩は確かに美人だ……
なんでこんな人と俺は一緒に帰ったり話したりしてるんだと今ふと疑問に思った。
「じゃあ……アタシこっちだからまたね!山田くん」
「はい! お疲れ様です……先輩……」
しばらく先輩と歩くと彼女は俺とは別方向に歩き出した……
俺も電柱に照らされる夜の道を歩いて家を目指した。
ん?あそこに人が座っている?
俺は電柱の前に立っていた、一人の人影が見えた。
その人は制服を着ていて、暗い夜の街に一人佇んでいた。
顔は……あんまりよく見えないが……なんか転校生の中川さんに似てるような感じがした。
俺はその人の前を通り過ぎた……すると……
「……岡村……くん……?」
女の人に突如話しかけられた。岡村くん? 俺には岡村という人はあのゲームの主人公以外には思いつかないのだが……この子は俺を誰かと勘違いしているのか?
「あの……俺その……岡村くんじゃないんですけど……もしかしてなにか人違いをされてないですか?」
「ごめんなさい! 私の友達の人に似てたからつい……」
「そうなんだ……」
彼女は慌てて俺のことを岡村とそう人違いをした理由を話した。すると電柱の光にその子の顔が照らされる……その子は転校生の中川さんだった。
「え? 中川さん!? 何でここに!?」
俺は光が当たることでその女の子が中川さんだということがわかり……今日この学校に転校してきた中川さんがここにいることに驚いた。
「ねぇ」
「はい!」
俺は中川さんに呼ばれてでかい声でそう言った。
「私の事……助けてくんない?」
「…………は!?」
俺は突如彼女にそう言われて驚く。
彼女は何か困っているのか?
「助けてって……どうしたの?」
俺は真剣な顔で彼女に聞いた。
「……信じてもらえるかわからないけど……」
俺は彼女がそう言うので思わず唾を飲む。
「私……
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